「進化論」の授業
文字数 1,096文字
次の月曜日。三限目。「理科」の授業。
はーい、それじゃあみんな、席についてー。
（ふー、朝のホームルームのときは、長引いてネーベンブーラー先生に怒られちゃった。
おかげでルードハーネちゃんに誕生日プレゼント渡しそびれちゃったよ。
月曜日は一限が「占術」ってわかってたんだけどなー。うっかりうっかり）
おかげでルードハーネちゃんに誕生日プレゼント渡しそびれちゃったよ。
月曜日は一限が「占術」ってわかってたんだけどなー。うっかりうっかり）
ねえクー。今日の授業って範囲どこだっけ？
「生物の種類」のまとめのあたりじゃねーの？
けっこう面白そうね！ 今日は起きてよーっと。
面白そうじゃないときも寝るのはやめようよ……。
じゃあルードハーネちゃん。前回までのまとめを簡単にお願いできるかな？
はい。
ええと。「全ての生き物は、祖先をたどれば一つで、それが環境に合わせていろいろな種に変化した」という考え方が、人間界にはあります。その考え方は「進化論」と呼ばれています。
ええと。「全ての生き物は、祖先をたどれば一つで、それが環境に合わせていろいろな種に変化した」という考え方が、人間界にはあります。その考え方は「進化論」と呼ばれています。
うーん、さすがにじーちゃんのじーちゃんのそのまたじーちゃんの、ってたどっていったら、全部の生き物が同じになるなんて信じられねーな。
フェアリーと魔女の間の子がいるクラスだもの、サルとかネズミとかが祖先にいるって言われても、あり得ない話じゃないかもとは思うけど……。
でも、さすがに植物まで同じ祖先って言われちゃうと……実感ないわ。
でも、さすがに植物まで同じ祖先って言われちゃうと……実感ないわ。
うーん、人間界でも、誰かが昔に戻って見てきたわけじゃないからね。本当かどうかはわからないし、信じてない人もいっぱいいるよ。
昔に戻るのは「理科」の考え方だととても難しいことだから、案外、進化論が本当に正しいのかどうか確かめるのは、魔法使いの誰かになるかもしれないよ！
「理科」が正しいのか確かめる方法が「魔法」になるかもしれないって、なんだか変な感じ。
面白いでしょ。
本当は人間界でも「進化論」の勉強はけっこう先で習う範囲なんだけど、「理科」のことでも確かめるのに魔法が必要なときがあるってなったら、みんなに面白いって思ってもらえるんじゃないかなーって思って。
――まあ、そんな感じで、今日の配布プリントはこれ。
本当は人間界でも「進化論」の勉強はけっこう先で習う範囲なんだけど、「理科」のことでも確かめるのに魔法が必要なときがあるってなったら、みんなに面白いって思ってもらえるんじゃないかなーって思って。
――まあ、そんな感じで、今日の配布プリントはこれ。
先生、この図は何ですか？
一つの根元から少しずついろんな生き物が枝分かれしていってるでしょ？
クーちゃんはこの形、何に見える？
クーちゃんはこの形、何に見える？
「さきクラーケン」っ！
えっ。
なんでそうなるのよ！
プリントのタイトルが「系統樹」ってなってるから、多分先生は「樹」って答えてほしかったんだと思うけど……。
ま、まあ。見え方は人それぞれだから……。
まあ、ともかく。「進化論」が正しいとするなら、生物はこういうふうに分かれて進化してきたんじゃないかな？ って仮説をまとめた図が「系統樹」だよ！
今回の課題は、「系統樹」を見て気付いたことをみんなで話し合ってまとめること！
じゃあ、よーい、はじめっ！
今回の課題は、「系統樹」を見て気付いたことをみんなで話し合ってまとめること！
じゃあ、よーい、はじめっ！
