デジタルとアナログ、そもそもの話、というか、結構とりとめもない話になっちゃった件

文字数 1,085文字

 デジタルについては、一般的に思われていることで概ねOKです。「デジ」って言葉はラテン語で「指」という意味。だからデジタルは指折りひとつひとつ数えていく、というイメージ。
 ところが「アナログ」という概念は全く誤解されていると思います。
 アナログ;analogueという言葉はanalogyから来ています。
 analogyは類推と訳されますが、みんなが思っているアナログって、いったいどこがどう類推なんだ?って思うでしょう。
 ぶっちゃけ、デジタルってぷちんぷちんと飛び飛びで、アナログってず~~っと連続したものみたいに思うでしょう?
 だけどアナログって類推、あるいは「たとえ話」みたいな概念なんですよ。あるいは「模倣」かな。それは違うものだけど、そこにある物理法則が共通していて、だから模倣という。

 物理学(というか電気工学)において、LC回路というものがあり、それはコイルとコンデンサーで構成されるのですが、それが「重りとバネの関係のアナログ」と言われます。あるいは重りとバネの運動をシミュレーション(シュミレーションではない!)する際の「アナログコンピュータ」という言い方をしたりします。
 つまりバネに重りを点けて振動させることと、コイルとコンデンサーを組み合わせたLC回路は互いにアナログの関係になります。
 さらにこのLC回路に抵抗を加えると、電流が流れるたびにこれを阻害しようとする。つまり、ずばり「ダンパー」なんです。こうしてコイル→重り、コンデンサー→バネ、抵抗→ダンパーというアナログ関係が生じ、そうするとこういう電気回路を作ると、自動車のサスペンションの動きをシミュレートするアナログコンピュータの完成です。
 1950年代とかは「デジタルコンピューター」がほとんどなかったので、こういうアナログコンピュータ(アナコン)が活躍していた(らしい)です。

 音楽再生においてアナログとは、楽器の内部で音響的振動が発生し、音が出たものを、レコードの音溝→それをなぞったレコード針の振動→コイルと磁石により、その振動に合わせ発電→電気的に増幅し→その振動に合わせてスピーカーのコーンを振動させ→音が出る。
 で、楽器の内部で起こった物理現象を模倣したかの如き物理現象を、一連のオーディオ装置の内部で発生させ、結果的に似たような音を出す。
 ええと、書いている本人も何だか分からなくなってきた。だけどつまり、アナログのオーディオ装置って、楽器と共通した物理現象を起こし、結果、楽器が発するのと似た音を出す。
 つまりアナログオーディオって、こういう感じで音を出している訳です。


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