MMカートリッジ VMカートリッジ MCカートリッジ
文字数 2,210文字
カートリッジとは、ええと、ここはオーディオの話ですので、レコードをかけるときのお道具です。電車を3分の1ににちょん切ったような形で、長さ3cm 、幅2cmくらいのスケール。ええと、図を書きますわ。
いろんな部分にいろんな名称が付いています。
で、MMとVMは使用側にとっては似たようなもの。オーディオテクニカが誇らしく「VM」と呼称しています。
それで、発電という現象はコイルと磁石により行われます。それはコイルの近くで磁石を動かそうが、磁石の近くでコイルを動かそうが、どちらでも発電は出来ます。
そして磁石を動かすのがMM(VM)式です。これはMoving Magnetの略です。この場合、磁石はカンチレバーの付け根に付いており、カートリッジ本体にコイルがあります。
一方、MC式はMoving Coilの略で、コイルがカンチレバーの付け根に付いていて、だからコイルが動いて、で、カートリッジ本体の中に磁石があります。
レコード再生時は、スタイラスが音溝のうねうねを拾ってカンチレバーを動かしますが、MM式は重たい磁石がカンチレバーに付いていますので、車やバイクのサスペンションと同じ理屈で、「バネ下」が重くなり、音溝の追従性ではやや不利です。しかしカートリッジ本体に多くの巻き数のコイルがありますので、発電電圧はMCよりも高く、5mVくらいあります。
一方MC式は、カンチレバーに付いているのは軽いコイルですので「バネ下」が軽く、追従性がいい(だから音がいい)半面、空間的制約のためコイルの巻き数が少なく、したがって発電電圧は低く、0.5mVくらいです。
そして一般的に、MMよりもMCの方が「高級品」と見なされ、「音がいい」とされています。
それで、再生時はレコードプレーヤーから「フォノケーブル」を、アンプ(プリメインアンプ)のphono入力端子につなぎます。これに使う「フォノケーブル」は要するにただのRCAケーブルで、レコードプレーヤーの付属品で十分:「ケーブルは安いものでいいという話」参照。
それで実は、アンプはMMのみ対応のものと、MMとMCの両方に対応できるものがあります。当然、両方に対応できるアンプの方が高価です。
ところで私は、「アンプは安物でいい」と以前の話で書きました。で、安いアンプはMMのみ対応ですので、そのままではMCカートリッジは使えません。いや、使えないことはないのですが、ボリュームをがばっと上げないと、大きな音が出ません。それでいいっちゃいいけど、不便っちゃ不便です。
ただしDENONのDL110はMCだけど例外的で、1.5mVの発電電圧がありますのでMM端子でOKです。
それでDL110はさておき、ここで登場するのが「昇圧トランス」です。
これはMCカートリッジの発電電圧を、0.5mVから5mVくらいまで上げてくれます。そうすると、MCカートリッジ⇒昇圧トランス⇒安いアンプのMM入力端子とつなげばいいことになります。
ところで、昇圧トランスはオルトフォンというところが3万円弱で出しています。つまり安いアンプ+安い昇圧トランスで約6万。一方、MC対応のアンプも6万くらいなので悩ましいところですが、MCにこだわる場合、私なら前者を選びます。
ただし私はMC対応のアンプ(7万)を買った後で、9000円で中古のトランス(DL103用)を手に入れたのです。だから私はMCカートリッジ(AT33PTGII)⇒DL103用トランス⇒MC対応アンプをMMに切り替える、というパターンになっています。
ええと、私はだいぶ前の話でDL103のことをとやかく書きましたが、DL103用といっても、これを使ったらDL103の音になるわけでは全然ありません。ケーブルほど単純じゃありませんが、トランスはたかがコイルの塊ですから。そして私は自分の耳で聴いて「いい音」ならOK、「良くない」ならNG。ただそれだけです。つまりAT33PTGIIにDL103用のトランスを使って、それでOKなんです。それでいいじゃないですか。でももっと大切なのはインピーダンスマッチングなんだけどな。
ところで、私が昇圧トランスを(こだわって)使う理由は、昇圧トランスの「ダンピング効果」です。難しい話をしますが、カートリッジから直接phono入力につないだ場合より、トランスを介してつないだ方が、カートリッジからの入力インイーダンスが小さく、そのため逆起電力が生じ、コイルに、そしてスタイラスにダンピングがかかるのです。これは車のサスペンションのダンパーと類似した効果があります。このダンパーの「硬さ」を左右するのがインピーダンスマッチングなんですけど、まあいいか。
難しい話はさておき、だから音がいい「はず」なんです。実際、AT33PTGIIの説明書にも、「アンプのMC端子に直接つなぐよりも、なるべく昇圧トランスを介し、MM端子につないでください」という趣旨のことが書いてあります。
つまり極論すると、「昇圧トランスが使えるからMCカートリッジがいい」と思っています。
だけどかたいことがたがた言わんで、ラインコンタクト針の付いたそこそこのMM、またはVMカートリッジを買い、安直に安いアンプのMM端子につないでもいいのじゃないですかね。それよりもスタイラスとかレコードの管理とかの修行の方が大切かも。
いろんな部分にいろんな名称が付いています。
で、MMとVMは使用側にとっては似たようなもの。オーディオテクニカが誇らしく「VM」と呼称しています。
それで、発電という現象はコイルと磁石により行われます。それはコイルの近くで磁石を動かそうが、磁石の近くでコイルを動かそうが、どちらでも発電は出来ます。
そして磁石を動かすのがMM(VM)式です。これはMoving Magnetの略です。この場合、磁石はカンチレバーの付け根に付いており、カートリッジ本体にコイルがあります。
一方、MC式はMoving Coilの略で、コイルがカンチレバーの付け根に付いていて、だからコイルが動いて、で、カートリッジ本体の中に磁石があります。
レコード再生時は、スタイラスが音溝のうねうねを拾ってカンチレバーを動かしますが、MM式は重たい磁石がカンチレバーに付いていますので、車やバイクのサスペンションと同じ理屈で、「バネ下」が重くなり、音溝の追従性ではやや不利です。しかしカートリッジ本体に多くの巻き数のコイルがありますので、発電電圧はMCよりも高く、5mVくらいあります。
一方MC式は、カンチレバーに付いているのは軽いコイルですので「バネ下」が軽く、追従性がいい(だから音がいい)半面、空間的制約のためコイルの巻き数が少なく、したがって発電電圧は低く、0.5mVくらいです。
そして一般的に、MMよりもMCの方が「高級品」と見なされ、「音がいい」とされています。
それで、再生時はレコードプレーヤーから「フォノケーブル」を、アンプ(プリメインアンプ)のphono入力端子につなぎます。これに使う「フォノケーブル」は要するにただのRCAケーブルで、レコードプレーヤーの付属品で十分:「ケーブルは安いものでいいという話」参照。
それで実は、アンプはMMのみ対応のものと、MMとMCの両方に対応できるものがあります。当然、両方に対応できるアンプの方が高価です。
ところで私は、「アンプは安物でいい」と以前の話で書きました。で、安いアンプはMMのみ対応ですので、そのままではMCカートリッジは使えません。いや、使えないことはないのですが、ボリュームをがばっと上げないと、大きな音が出ません。それでいいっちゃいいけど、不便っちゃ不便です。
ただしDENONのDL110はMCだけど例外的で、1.5mVの発電電圧がありますのでMM端子でOKです。
それでDL110はさておき、ここで登場するのが「昇圧トランス」です。
これはMCカートリッジの発電電圧を、0.5mVから5mVくらいまで上げてくれます。そうすると、MCカートリッジ⇒昇圧トランス⇒安いアンプのMM入力端子とつなげばいいことになります。
ところで、昇圧トランスはオルトフォンというところが3万円弱で出しています。つまり安いアンプ+安い昇圧トランスで約6万。一方、MC対応のアンプも6万くらいなので悩ましいところですが、MCにこだわる場合、私なら前者を選びます。
ただし私はMC対応のアンプ(7万)を買った後で、9000円で中古のトランス(DL103用)を手に入れたのです。だから私はMCカートリッジ(AT33PTGII)⇒DL103用トランス⇒MC対応アンプをMMに切り替える、というパターンになっています。
ええと、私はだいぶ前の話でDL103のことをとやかく書きましたが、DL103用といっても、これを使ったらDL103の音になるわけでは全然ありません。ケーブルほど単純じゃありませんが、トランスはたかがコイルの塊ですから。そして私は自分の耳で聴いて「いい音」ならOK、「良くない」ならNG。ただそれだけです。つまりAT33PTGIIにDL103用のトランスを使って、それでOKなんです。それでいいじゃないですか。でももっと大切なのはインピーダンスマッチングなんだけどな。
ところで、私が昇圧トランスを(こだわって)使う理由は、昇圧トランスの「ダンピング効果」です。難しい話をしますが、カートリッジから直接phono入力につないだ場合より、トランスを介してつないだ方が、カートリッジからの入力インイーダンスが小さく、そのため逆起電力が生じ、コイルに、そしてスタイラスにダンピングがかかるのです。これは車のサスペンションのダンパーと類似した効果があります。このダンパーの「硬さ」を左右するのがインピーダンスマッチングなんですけど、まあいいか。
難しい話はさておき、だから音がいい「はず」なんです。実際、AT33PTGIIの説明書にも、「アンプのMC端子に直接つなぐよりも、なるべく昇圧トランスを介し、MM端子につないでください」という趣旨のことが書いてあります。
つまり極論すると、「昇圧トランスが使えるからMCカートリッジがいい」と思っています。
だけどかたいことがたがた言わんで、ラインコンタクト針の付いたそこそこのMM、またはVMカートリッジを買い、安直に安いアンプのMM端子につないでもいいのじゃないですかね。それよりもスタイラスとかレコードの管理とかの修行の方が大切かも。