トゥウィーターの位相の話

文字数 820文字

 JBL4306のホーントゥウィーター(四角いラッパ型スピーカー)のコンプレッションドライバーは、構造上10cmほど引っ込んだ位置にあります。コンプレッションドライバーとは、言ってみたらラッパを吹く人の口みたいなものです。だから当然ラッパの先より引っ込んだ場所にあるわけです。
 それで、FOSTEXのFT28Dも同じ位置まで後ろに下げています。つまりホーンのコンプレッションドライバーとFT28Dを、耳から同じ距離にしたのです。


 音は1秒で340m進みますので3400Hzの音の波長は10cmです。6800Hzだと5cm。だから再生する周波数の波長を考えると、この10cmという距離は無視できません。だから気休めではありますが、距離をそろえたわけです。
 そういうことはあまり気にしないでいいみたいですけど、たかだか重さ800g程のFT28Dの入った小箱を少し後ろに置くだけですから。
 一方、ミッドレンジはウーファーと同じ位置でいいので引っ込めていません。すると二つの小箱は段違いになってしまいます。この状態で並べて置くと、FT28Dの音の広がりに影響があるかもと思って、それで両者をやや離し、間にアッテネーターを置きました。

 こういう小細工が物理的にどの程度意味があるのか不明ですが、二つのトゥウィーターの音が喧嘩するでなく、というか、当たり前のようにミックスされて、そしてミッドレンジともつながりもいいし、つまり自然な中高音が出ているので、これで良しとします。

 ところで4306のホーントゥウィーターは抜けのいい涼しげな音。だけどややひずみは多め。(まさにJBL)その一方、FOSTEXのFT28Dというトゥウィーターは緻密な音がします。で、この二つを混ぜると、「音の解像度」と「豪快さ」を併せ持つ、面白い音になり気に入っているのです。
 とにかくこのシステムを鳴らし込んでいくうちに、何の違和感もない本当に自然な音になったので、一応満足。

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