早瀬真理

文字数 4,199文字


【早瀬真理】
登場作品:『タイムトラベル少女〜マリ・ワカと8人の科学者たち〜』(2016.7.9~2016.9.24/全12話)
愛称:マリ
性格:好奇心旺盛で能動的。基本的におおらかな性格だが芯は強く、ここぞという時は強気。
年齢:中学2年生
特徴:
 父から譲り受けたペンダント〈アーミラリーコンパス〉を介したタイムトラベル体験
家族:父・早瀬永司
   母・早瀬晶
   妹・早瀬理香
CV:豊崎愛生

【設定】
 3年前に失踪した父親〝早瀬永司〟から貰ったペンダント〈アーミラリーコンパス〉の不思議な力と、幼馴染みの親友〝ワカ/水樹和花〟の兄〝水樹旬〟に託された〈本〉との相互的反応によって、1600年のイギリス・ロンドンへと飛ばされる。そこで〝静電気と磁石の研究〟を行う偉人科学者〝ウィリアム・ギルバート〟と邂逅したのが、初めての〈タイムスリップ〉体験となった。
 以降、ワカと共に様々な時代へと〈タイムスリップ〉して偉人科学者達と出会い、このタイムスリップ事象こそが父親失踪の真相だと知り、更に真相解明の為にタイムスリップへと身を投じるようになる。
 一方で、かつて父親の研究へ出資していた実業家〝御影丞〟も、同じく〝早瀬永司〟の行方を捜しており、その糸口としてマリの秘密を勘繰り始めるのであった。
 こうして父親失踪の謎を巡った思惑が交錯し、偉人科学者達との出会いを綴る〈タイムトラベル〉が展開していくのである。

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【考察論】
 略して『マリワカ』とも称される作品です。
 原案ソースは科学史大家〝板倉聖宣〟編纂の『発明発見物語全集〜磁石と電気の発明発見物語』だそうですが……ゴメン、私もよく知らないw
 アニメ製作は総合教育サービス会社〈ワオ・コーポレーション〉なので、キッズ向け教養アニメとしての側面を色濃く打ち出した作品でもありました(昭和世代に分かり易くいうなら〈モグタン〉でお馴染みの『まんがはじめて物語』的な? あの方向性の平成版……的な?)


 おそらく本作を知っている人はオタ層でも極端に少ないでしょう。一般層なら皆無です。
 私自身も事前情報は朧気に得ていましたがノーマークで、第3話辺りから「Σエライ萌えやん!」と慌ててチェック&録画したぐらいですから。
 テレビ東京で土曜日の朝にひっそりとやっていた1クールアニメで、一応はキッズアニメとして作られたものの表層的セールスポイントはガッツリと萌えオタ向けアニメでしたw

 時空の何処かへ行方不明になった父親を探し求めて、親友〝ワカ〟と共にタイムトラベルシステム〈アーミラリーコンパス〉で時空を越え、歴史上の偉人科学者達と出会っていく──というタイムトラベルもの。
 時には偉人達の発明に一役買い、時にはストイックな信念から精神的成長を促される──というジュブナイル成長物語にして科学勉強もの。
 そして、タイムトラベルシステムを狙う企業との対立も──というSF&アクション要素有り。
 そして〝萌え度〟が、かなり高いw
 チト欲張り過ぎだけど、ちゃんとそつなくまとまっていて一粒で二度どころか何度もオイシイ作品でした。
 作画の高安定感といい物語演出といい、小品ながらも結構な良作です。




さて、出会う偉人科学者は以下8人。
● ウィリアム・ギルバート
(16世紀/イギリス/静電気と磁石の研究者)
● ベンジャミン・フランクリン
(18世紀/アメリカ/避雷針を研究した科学者兼政治家)
● アレキサンドロ・ボルタ
(18世紀~19世紀/イタリア/世界初の化学電池発明者)
● マイケル・ファラデー
(19世紀/イギリス/磁場と電気の相互影響性質『電磁誘導』を発見した)
● サミュエル・モールス
(19世紀/アメリカ/モールス信号の開発者であると同時に画家でもある)
● グラハム・ベル
(19世紀~20世紀/スコットランド/電話機の開発者)
● ハインリッヒ・ヘルツ
(19世紀/ドイツ、/電磁波を発見&立証した物理学者。周波数単位でも御馴染み)
● トマス・エジソン
(19世紀~20世紀/アメリカ/云わずと知れた発明王)
 と、そうそうたる面子です。
 こりゃ『タイムトラベルもの』としてもワクワクするわ。
 そしてまた、話数順を追って邂逅する事で、近代文明に於ける科学恩恵の成り立ちが解るようになっている。
 クックックッ……さすが『知育アニメ』、そそるじゃねえか!(←Σそれは『ドクターストーン』だ!)

 ちなみに、この手の御多分に漏れず〝エジソン〟は偏屈奇人気質ながらもシンボリックなスター扱いなので、最終話エピソードにて結構な厚待遇で出てきます。
 個人的には大好きな〝ニコル・テスラ〟や〝ロジャー・ベーコン〟にも出て欲しかったけど、テスラじゃ奇人過ぎるしロジャーは〝錬金術師(前時代科学者)〟だから無理かwww




 で、とにかく〝マリ〟が可愛い ♪
 こうした天真爛漫さを演じたら随一の豊崎愛生ボイスなもんで萌爆死確定www
 一応は父親探しの目的が課せられてるけど、おそらく彼女の根底的な行動動機は〝好奇心〟以外に無いと思います(OP&EDで彼女のキャラクター性は表現できている)。
 最終話ラストシーンは、未来へと継承される希望にホッコリ ♪

 ただ……おそらくキッズとオタを両天秤的に狙った企画だとは思うのだけど、そのせいか子供の食らい付きはイマイチだったのではなかろうか?
 だって、後番組の『若女将は小学生』の方が映画化されるほどヒットしたもの。
 でも仕方ない。
 萌え度高いんだから許すwww
 〝おっこ〟もいいけど『マリワカ』もね ♪ (「おせちもいいけどカレーもね」みたいに言うな)

 あ、もちろん〝ワカ 〟も萌えですよ?
 この作品はタイトルにあるように、マリ&ワカのダブル主人公ですし。
 ワカちゃんは思慮深くて友達思いな性格故に、基本、世話焼き苦労人ですw(誰のせいとは申しませんがwww)
 気丈っぽい見た目に反して、優しいいいこです。
 だって、とことん巻き込まれても、見捨てずに付き合うものw
(誰が巻き込むとは申しませんがwww)




 ジャンルで言えば本作は『美少女SF』ですが、私は同時に『王道魔法少女もの』の遺伝子も強く感受しています。
 だって〝行方不明になった父親からもらったペンダントの不思議な力を使って、その父親を探しに時間を旅する〟なんて……コテコテながらもロマンティックじゃありません?
 しかも、本家魔法少女系が『地球の平和を守るべく悪の軍団と戦う(好きやぞ?w)』とか『エヴァ的な陰鬱へ陥る(好きやぞ?w)』とか『玩具展開主導の商業意向(好きやぞ?w)』とかになって男児向けと同じ主旨になっている近年で、そういうのとは無縁に『ちょっと特殊な影響が射した日常』だけを一貫して描き続ける……ある意味、懐古的な王道女児向け遺伝子だと思うのよ。
 例えば『ひみつのアッコちゃん』とか『魔法の天使クリーミーマミ』とか『姫ちゃんのリボン』みたいな(あ、基礎設定は『ポールのミラクル大作戦』にも似てるかwww)。
 うん、単に〈魔法〉が〈科学〉に摺り代わっただけ。

 あと『美少女SF』とはいえ、マニア向けと違って大事(世界存亡とか自己存在理由とか)にならないのも、本作特有の建設的SF観だよね(御影が多少帯びてるけどw)。

 これらから鑑みるに、あくまでも製作意図としての基準が『等身大の日常感』なんでしょう。
 でも、コレって〝キッズ対象〟として重きを置いた場合、スゴく大事な点です。
 そこから〝優しい世界観〟が生まれますから。




 この作品の雰囲気は、私が自己創作で目指している〈FSF/Fuzzy Since Fiction〉の理想型です。
 科学考証面はしっかりと練り込みながらも、そこに溺れずガジェット程度に抑え、主体は等身大の日常感……。
 だからこそ、万人が気楽に楽しめる科学娯楽となる。
 うん、理想です。
 こういう肌感覚のSFが書きたいのです。
 って言うか、この二人のような〝等身大な普通の娘達〟で物語が書けるようになりたいねぇ……。
 私のヒロイン達は〝ひねくれ吸血姫〟〝フランケン娘〟〝乳揉み鋼鉄JK〟〝エセ関西弁巨大化娘〟……と「クセが強い!©千鳥ノブ」ですからw




 本作はノーマークながらも、なかなかどうして、鑑賞してみれば実にしっかりと手堅く纏まった秀作でした。
 1クール完結と定まった上で作っていたにせよ、とにかく隙無くガッチリと纏まっていて無駄がない。
 それでいて娯楽性では、しっかりと遊んでいる。
 秀作の御手本のような佳作名品。
 観終わってみれば、まだまだ続いて欲しかった作品です。
 1クールと言わず2クール……いや1年でも良かった。
 仮に、そうなっていたら、どんな偉人科学者が登場したのか……ワクワクと想像してしまいます。

 口惜しいのは無名な事。
 これだけの秀作なのに、一般認知度が皆無な事。

 でも、だから、私が知らせる。
 一般の人がアニメを観なくなるのは当然。
 アニメ離れをして当然。

 知らなくて当然。

 でも、それは〝知る機会〟が無いため。

 知ってしまえば、魅力的なアニメや素晴らしいアニメが近年でも在る事を認識してもらえるはず。
 よくある「最近のアニメは云々」なんて懐古主義な色眼鏡蔑視も減るはず。
 うん、アニメは素晴らしい文化大系です。
 連面と継がれて進化していくスゴい文化です。

 だから、私は声高に伝えるのです。
「マリ好きだぁぁぁーーーーッ!」
 ↑
 Σそっちかよ!




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