進捗会議と『名無し』のシステム部 (2)
文字数 757文字
「~さん、ご無沙汰しております。」
私は担当者さんに話しかけた。
集中しているのかなかなか気付いてもらうのが大変だった。
「おおー、ひさしぶり。どうしました。」
担当者さんとはもう何年も前から親しくしているが、担当者さんの仕事で話しかけるのは久々だ。
「今担当されている装置はどのような測定をするものなんですか?」
私は好奇心から動いてしまうタイプなので自分が理解できるかどうかは二の次で質問してしまうのだ。
「微小欠陥検査装置といって、ある特定の理由から表面に起きる欠陥を見つけるための装置なんですよ。興味持ちましたか?」
「はい、私も昔似たような装置を扱っていたのでなんだか兄弟にあったような気持ちになりました。」
「あー!あったね!あの装置!」
「ですよねー!」
ふたりしてまだ詳しい話もしていないのになんだか盛り上がってしまった。
「あの、さっきの発表で『システム部』と話していたのは私のサイトのシステム~課ですか?」
私は『本題』を切り出した。
「そうです、そうです。今度メーカーさんの会議に同席してもらうことになって。導入までにかなり苦戦しているんですけど、メーカー側の仕様が社内の仕様に合わないらしくって、システムさんが直接来てくれることになりました。現場にもテストに来てくれて。」
「そうなんですね、システムさんって受け身なんだと思ったら、結構アクティブな方もいらっしゃるんですね。」
「うまくいくといいんですけどねぇ。」
「会議の後半が始まったので着席してください」
司会に注意されてしまい会話は終わった。
私は勝手に彼がプロフェッショナルとして担当者さんの傍らで働いている様子を思い浮かべた。
私が思う、彼の理想の姿だ。
しかしまだ彼だと確定したわけではない。
(自分のサイトに戻ったら、彼にメールしてみようかな…)
私の胸は高鳴っていた。
私は担当者さんに話しかけた。
集中しているのかなかなか気付いてもらうのが大変だった。
「おおー、ひさしぶり。どうしました。」
担当者さんとはもう何年も前から親しくしているが、担当者さんの仕事で話しかけるのは久々だ。
「今担当されている装置はどのような測定をするものなんですか?」
私は好奇心から動いてしまうタイプなので自分が理解できるかどうかは二の次で質問してしまうのだ。
「微小欠陥検査装置といって、ある特定の理由から表面に起きる欠陥を見つけるための装置なんですよ。興味持ちましたか?」
「はい、私も昔似たような装置を扱っていたのでなんだか兄弟にあったような気持ちになりました。」
「あー!あったね!あの装置!」
「ですよねー!」
ふたりしてまだ詳しい話もしていないのになんだか盛り上がってしまった。
「あの、さっきの発表で『システム部』と話していたのは私のサイトのシステム~課ですか?」
私は『本題』を切り出した。
「そうです、そうです。今度メーカーさんの会議に同席してもらうことになって。導入までにかなり苦戦しているんですけど、メーカー側の仕様が社内の仕様に合わないらしくって、システムさんが直接来てくれることになりました。現場にもテストに来てくれて。」
「そうなんですね、システムさんって受け身なんだと思ったら、結構アクティブな方もいらっしゃるんですね。」
「うまくいくといいんですけどねぇ。」
「会議の後半が始まったので着席してください」
司会に注意されてしまい会話は終わった。
私は勝手に彼がプロフェッショナルとして担当者さんの傍らで働いている様子を思い浮かべた。
私が思う、彼の理想の姿だ。
しかしまだ彼だと確定したわけではない。
(自分のサイトに戻ったら、彼にメールしてみようかな…)
私の胸は高鳴っていた。