敵か味方か!? 亀戸との因縁①

文字数 1,283文字

 突然ですが、錦糸町って知っていますか?
 知らない……まぁ、そうですよね。
 聞いたことはあるけれど、東京に住んでいても錦糸町には行ったことがない、という方も多いでしょう。
 むしろ千葉方面に住んでいる方ならば、乗り換えなどで馴染みがあるかもしれません。
 そこのお父さんは知ってる?なるほど、昔は夜の街で遊んだクチですね。
 えっ、昔じゃなくて今も!それは失礼いたしました。

 では、気を取り直して。

 今やスカイツリーで有名になった、東京都墨田区にあるJR総武線の駅名が錦糸町。快速の他にもしおさい、あずさ、かいじ等の特急も停車するターミナル駅です。2003年に半蔵門線が開通し、東武伊勢崎線(現 東武スカイツリーライン)と相互乗り入れを行うようになったため、新宿・千葉だけでなく渋谷や東武動物公園まで乗り換え無しで行けるようになりました。( ̄∇ ̄)v ドヤッ!

 ホームから見えるツリーまでは徒歩二十分ほどで行くことができます。JRで行くならここが最寄り駅。北口には「スカイツリーまで 徒歩→約二十分、バス→約十分、地下鉄→約二分(一駅)」と書かれた大きなサインもあります。バスは本数が少ないため、天気が良ければ歩いていくのもお勧めで、散歩にはもってこいの「タワービュー通り」と名付けられた道もあります。
 新しく作った道ではなく、我が母校「錦糸小学校」の正門前を通る、ごくごく普通な道路の正面にたまたまツリーが出来た、というだけのことなんですが、歩道を整備してバリアフリーに、電線も地中化して景観を意識するなど、観光客を呼び込もうと涙ぐましい努力の結果、見事に生まれ変わった通りです。歩きながらもずっと正面にツリーが見えているので、迷う心配もありません。
 【タワービュー通り】で検索すると、インスタ映えしそうな写真が出て来るので是非一度ご覧あれ!
 同じ下町・台東区の浅草には観光という点で一歩も二歩も、あるいは三歩以上もリードされていますが、行政が先頭に立ち、観光に力を入れ始めています。
 頑張れっ!錦糸町。浅草に負けるなっ!

 ちなみに「錦糸」という地名はありますが、「錦糸町」という地名はありません。駅名にしかないのですが、地元民は駅を中心とした地域を「錦糸町」と呼んでいます。錦糸町駅が立地しているのは江東橋(こうとうばし)三丁目。この「江東橋」という地名は墨田区にしかなく、お隣の江東(こうとう)区にはありません。

 どうですか? 錦糸町の混沌(カオス)が垣間見えるでしょ。
 この街が秘めているものは、まだまだこんなものではありません。

 このお話を始めるには、まず錦糸町のディープで複雑な顔を知って頂きたい。再開発された街並みや昭和のレトロ感を残す裏通り、オジサンたちに馴染みのある夜の顔だけでなく、昼や週末に見せる街の表情もぜひ見て頂ければ、「3へぇ~」や「ガッテン」連発も間違いなし!
 では早速、今回のお題である「お菓子の街 錦糸町」をご案内――する前に、切っても切れないお隣の町・亀戸との関係を見ていきましょう。

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