錦糸町は、お菓子の街である⑤

文字数 1,392文字

 錦糸町駅の南口を出てバスロータリーへ行き、ふと道路の向こう側を見上げると……
 そこにはうまえもんの姿が!
 ビルの屋上にある大きな広告看板に、うまい棒の「とんかつソース味」にデザインされたポーズのうまえもんが、頭を看板からはみ出しながら描かれています。その視線の先には「コーンポタージュ味」「めんたい味」「チーズ味」の人気三種が並び、夜にはライトアップされて浮かび上がるという、錦糸町だからこそという景観を見せてくれます。

 北口は、さらにシュール。
 駅から一分ほど歩くと、三階建てのビル全面に描かれた、うまい棒「とんかつソース味」(なぜか南口看板と同じ。うまい棒イチオシのポーズなのか?)のパッケージデザインが目に飛び込んできます。一階のシャッターも使い、見事にうまい棒一本を描ききったこのビルは、駄菓子問屋「エワタリ」さんです。
 製造だけでなく、錦糸町一帯は菓子問屋も多くありました。同級生の佐野君の実家もこの近くで菓子問屋を営んでいましたが今は廃業。そんな中、エワタリさんは小売りも行いながら存在感を放っています。
 これ以上のインパクトはないであろう、うまか棒を看板としたお店は、多くの駄菓子・菓子玩具などを扱っています。問屋価格なのでコンビニなどの定価より二割程度安く、大人買いに来るお客さんも多いですね。一定数(確か五十セット以上だった気がします)の注文であれば、予算に合わせた駄菓子の詰め合わせも作ってくれるので、近隣の子ども会行事やお祭り、幼稚園のイベントなどにも重宝されています。何せ百円でそこそこの量の詰め合わせが出来るので、主催者側としてはありがたい限りです。

 百聞は一見に如かず。
 駅前のうまえもんはぜひ画像で見て頂きたいので、リンクも張らせて頂きます。
https://search.yahoo.co.jp/image/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E9%8C%A6%E7%B3%B8%E7%94%BA+%E3%81%86%E3%81%BE%E3%81%84%E6%A3%92


 エワタリさんから歩いて三、四分、スカイツリー通りに面して玩具問屋「ミサキ」さんがあります。
 いつも店頭には段ボールが積まれているので、ちょっと入りにくいけれど箱単位の個売りもしています。
 自称「日本一の品揃え」というほど、色々なおもちゃが所狭しと並んでいて、スーパーボールだけでも何十種類、お面やエアガン・ベーゴマまで、縁日の景品で見たことがあるものなら何でもある感じ。文化祭の縁日イベントや子供会のお祭りでの利用が多いそうです。
 駄菓子も取り扱っていて、エワタリさん同様、予算に合わせた袋詰めも対応するとのこと。駄菓子問屋をハシゴするのも楽しいかもしれませんね。


 いかがでしょう、錦糸町のお菓子作りを始め、歴史や現状をご紹介してきましたが、「錦糸町は、お菓子の街である」ということをご理解いただけたでしょうか。
(ブラタ〇リ風にまとめてみました)
 えっ、何ですか? お菓子の街ではない!?
 駄菓子の街だろう!って……確かに。(^^;)

 では、あらためて。
「錦糸町は、駄菓子の街である」と宣言させていただきます。


 次回からは、オジサン達お待ちかねの、ディープで猥雑な錦糸町をご紹介していきます。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み