第31話 継母とご対面
文字数 738文字
(父の正妻の千尋さんという方は、私の存在をこころよく思っていないはず)
その頃、学生に混じって食堂でご飯を食べるとき、流れていたテレビドラマがあった。
『シンデレラの匙加減~継母から家事スキルを叩き込まれた元お嬢さまメイドは、冷徹御曹司から求愛されちゃいます~』
(ドラマによると継母というキャラは、デフォで継子イジメをするらしい)
波瑠さん、お父さまからの申し出です。
同居を受入れるのであれば、波瑠さんの希望をなるべく叶えるとのことです。
こうして真砂裕夫妻と波瑠の、養子縁組と同居が決まったのである。
もう、なんで学校のジャージなんて着ているのよ~
ダサいカッコしてくるとは思っていたけど、想定外だわ!
はぁ?ジャージに謝れ。
ジャージの機能性は優れものなんだぞ。アンタのそのピラピラよりずっと。
ジャージをバカにされるのだけはスルーできないな。
ちょ、「アンタ」って!
とっても大人しい子だって聞いていたから、すっごく心配していたけど、全然違うじゃない~
(ニコニコ)お、一気に賑やかになったなぁ。
波瑠の部屋を案内しようか。
あれですか?
(庭の隅、日陰にある古い倉庫を指さす)
そんなわけないでしょ!!
2階の私の衣装部屋を空けたんだから。とっても眺めがいいのよ。
波瑠さん用にカワイイ部屋を作るの、大変だったんだからね!
ハハッ、あれは俺の物置、資料や装備やらが入っている。
そうでしたか。
(なかなかイジメに入らないな)
(もしかしてツン強めのデレなのか?)
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