第34話 キャスト紹介
文字数 872文字
今日は、クリスマス・イブ。
波瑠は継母の千尋さんに引きずられ、中央区シアターに観劇にやって来た。
千尋さんはパンフレットを買ってノリノリなご様子。
けっこう人多いな。客の女性と男性、7:3といった割合か。
しかし、すでにわかっているストーリーを、人々はなぜ、またリピートするのか。
そうはいってもね、原作に忠実な演出らしいわよ。
テレビではカットされてしまったシーンも出てくるんですって。楽しみだわ。
テレビも真剣に見ていたわけじゃないから、そう言われてもなんとも。
もう!張りあい無いんだから。
上映までパンフレットでおさらいしなさいな。
新田 玲良(しんでん れいら)
・ヒロイン。
・母の死後、クセのある継母、義姉に翻弄される毎日。父の存在感は薄い。
・『量産型セクサロイド・ラズベリー』オタク。あらゆる媒体を網羅している。
辛いときは、ラズベリーに自分を投影して乗り切っている。
継母
・月野 雅(つきの みやび)(宮プロ所属の男性タレント)の古参オタ。
・出待ち仲間から得た情報をもとに、玲良に指示を出す。
義姉
・エロ漫画を投稿している。
・常に原稿に追われ忙しい。
宮 御門(みや みかど)
・大手芸能事務所である、宮プロダクションの後継者。「宮さま」と呼ばれている。
・幼い頃から経営学、法務、経理、情報学、統計学を学ばされ、厳しい教育を受けてきた。
・お手伝いのばあやといる時だけが、唯一憩いの時間であったが、ばあやが定年退職することに。
・そのため、今回新しいメイドのオーディションをすることとなった。
白雪 緋芽子(しらゆき ひめこ)
・とにかくアイドルになりたい。
・アイドルオーディションに落ちたため、とりあえずメイドとして潜入し枕営業でコネを作ろうと目論む。
・忠実な7人の取り巻きがいる。
笠 慈朗(かさ じろう)
・アイドル志望のゲイ。
・宮プロタレントの追っかけをしていたが、宮さま担当に。崇拝している。
(イベントで風に飛ばされた帽子を、宮さまが拾って被せてくれたことがきっかけ)
へい……。
(量産型セクサロイドって、なんなんだ?)
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