第30話 保健医療システム(2035年)

文字数 738文字

(鈴乃木が、自治体OSの保健医療システムの効果を説明する)



あの救急車を例に、保健医療システムの説明をしましょう。

タブレットの絵を見てください。

健康状態が急変した場合には、保健健康システムと個人情報システムが協調して、自動的に救急車を呼びます。救急車が到着すると看護師が、患者を担架に乗せて、救急車に乗せて、発車させます。この後は、自動運転システムと交通システムが協調して稼働します。自動運転の救急車は、交通システムを使って、周囲に減速指令信号を出します。

ご存知のように、自動運転システムの協調動作によって、3年前に、最後の信号機が、撤去されました。これによって、衝突事故は、99%減りましたが、減速指令信号を使うことで、救急車の速度が上がり、導入前に比べ、病院までの平均到達時間は、50%まで下がっています。交通信号とは、自動運転ではなく、マニュアル運転をしたいマニアのために、バーチャルで、自動車のフロントパネルに表示されるものになりました。救急車の発車と同時に、かかりつけ医と連絡をとります。かかりつけ医と調整し、あるいは、連絡がとれない場合には、患者の医療センサーの測定値を参照して、搬送病床を選択します。救急車の搬送をスムーズに行うには、自動運転システム、交通システム、個人情報システム、保健医療システムなどの、複数のシステムが、協調して、作動することが必要です。しかも、協調する範囲は、広いほどDXの効率があがります。

夢のような全体のシステムがあれば、効率的ですが、現実には全体のシステムは膨大になり、一度に全体を開発することはできません。つまり、部分的なシステムを、順次つないでいって、漸近的にシステムを構築する必要があります。自治体OSは、この仲介を実現します。
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