第38話 あとがき

文字数 515文字

 ここまでお読みいただいた皆さま、誠にありがとうございました。 
 この物語は「羅紗情歌─遠き異国に分かつとも─」の後半にゲストキャラとして登場した阿梨をヒロインにした作品です。

 異国との(いくさ)を描いたシリアスな前作より、かなりライトでコミカルなお話になっています。
 阿梨はとても好きなキャラだったのですが、「羅紗情歌」ではいかんせん出番が少なかった。
 しかも戦場(いくさば)で出会った時、隼人(はやと)はすでに妻子持ちだったから、阿梨とは結ばれない運命だったし。
 もっと阿梨を書きたい! 「羅紗情歌」を終えてすぐ、この物語が頭に浮かびました。

 阿梨、勇駿、勇仁……キャラがいきいきと動いてくれて、書いていてとても楽しかったです。

 表紙イラストの美しく凛々しい阿梨を描いてくださった月島(つきしま)成生(なるき)さんに心からお礼申し上げます。

 そして海の民の物語はまだ続きます。互いに想いを伝えあった阿梨と勇駿のその後を描いた「海の民の子供たち」 
 連載開始の折はご愛読いただけると幸いです。

 時野みゆ




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登場人物紹介

阿梨(あり)


羅紗国の王女にして水軍の美しき長。勇敢で聡明な娘だが、恋愛にはかなり疎い。

世間では「型破り王女」と言われている。

勇駿(ゆうしゅん)


阿梨の護衛で幼なじみ。彼女が王女という身分差もあって想いを口に出せずにいる。

勇仁(ゆうじん)


勇駿の父で阿梨の教育係。姫さま大事の忠義者。頑固。

セルト


阿梨たちが訪れたマルバ王国の第3王子。阿梨を気に入って求婚するが、その真意は……。

白瑛(はくえい)


阿梨の異母弟。羅紗国の王太子。母は違うし、年も離れているが、仲のよい姉弟。

真綾(まあや)


阿梨の母。美しくたおやかだが芯の強い女性。王妃の地位より海の民であることを選んだ。

ルキア


マルバ王宮女官長。セルトに頼まれ、阿梨を最高に美しい貴婦人にすべく使命感に燃える。

マルバ国王


水軍の大切な取引相手。大らかで人柄のよい王さま。

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