4月14日 お金の本5:目指すべきは高級車の運転手か、地味な清掃員か

文字数 501文字

 ガソリンスタンドで働いていた地味な清掃員は、亡くなった時、十億円以上の資産を有していた。

 昼食を買いにオフィスを出て、ガソリンスタンドに通りがかり、そこで働く老いた男を横目に「あ、この人億万長者だ」とピンと来るだろうか?

 1000万円近くの高級車を乗り回す男性をどう思うか。
 高級時計や宝石で手を飾る女性は。

 優しい人だ。
 尊敬できる。
 生涯の友としたい。

 そんな風に忽ち愛してしまうだろうか?
 もしそうなら、その愛はその人個人の人間性でなく、お金持ちという属性に向いている。

 そして後々後悔するのだ。
 高級車のローンが支払えず差し押さえられて、中古車に乗ってきた彼を見て。

 お金持ちがお金持ちの恰好をしているとは限らない。
 逆もまた然りだ。

 一過性でないお金持ちとは何者だろう?

 お金は使うとなくなる。
 収入を増やすより、貯蓄率を上げるほうが楽。
 社会のあらゆる場所から刺激してくる欲求は、人生において大抵無価値だ。

 最低限、この三つは理解している。

【参考文献】
 モーガン・ハウセル著、児島修訳『サイコロジー・オブ・マネー ――一生お金に困らない「富」のマインドセット』(ダイヤモンド社、2021)
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