遺骨

文字数 136文字



戦地から届いたのは父の遺骨でした。泣き崩れる母を見ながら、私は黙って立っておりました。私は父が嫌いでした。叱られた記憶しかありません。涙が出るはずもありませんでした。私は母の目を盗んで遺骨を一本盗みました。父に良く懐いていた飼い犬に骨をやると、嬉しそうに齧っておりました。
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登場人物紹介

作者の作品を、温かく見守る謎の老婆。


『冥土の土産は出来たのかい?』

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