袋小路

文字数 125文字


啜り泣く女の声が聞こえてくる

仄暗い路地を進むと

やはり女が蹲って身を震わせている

どうしたものかと近寄り

声を掛けると女は

ゆっくりこちらを見る

女と目が合わないのだ

女の目は左右非対称に狂い回っている

とっさに逃げようと後ろを振り向いたが

そこにもう路地は無かった
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登場人物紹介

作者の作品を、温かく見守る謎の老婆。


『冥土の土産は出来たのかい?』

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