黄昏

文字数 140文字




古い港の喫煙所。草臥れた作業着の男が居る。

今時、マッチにハイライトとは珍しい。

『一本どうですか?』

軽く会釈して煙草に火を付ける。

俺の爺さんもハイライト好きだったな。

『もうすぐ・・孫が産まれるんです。』

二本分の紫煙が茜色の空に漂う。

俺の背中には、いつの間にか昭和の街が広がっていた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

作者の作品を、温かく見守る謎の老婆。


『冥土の土産は出来たのかい?』

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み