第57話亜里沙と芳樹①

文字数 825文字

芳樹は、黒ベンツのワンボックスカーで深川の家(組所有の元料亭)に戻った。
由紀たち少女連中がゲームに夢中になる中、芳樹は清水亜里沙に呼び出された。

亜里沙
「もしかして陽平に気後れしてるの?」
芳樹は、渋い顔。
「悔しいが、あいつはでかい」

亜里沙は、芳樹の局部を強く握った。
「情けないねえ、立派なのはこれだけかい?」
芳樹は、顏を赤くした。(芳樹は、亜里沙の手に抵抗不可能)
「あの能面みたいな奴をぶっとばしてえが」

亜里沙
「ぶっとばせばいいでしょ?」
「何、腰を抜かしてるの?」
芳樹は、亜里沙の小刻みな手の動きが厳しい。
「亜里沙姉さん、まず解放して、危ない」

亜里沙の顏も赤くなった。
「ああ・・・ごめん、芳樹」
「つい、面白くて」(解放はしない)
話題を変えた。
「爆破しないの?」

芳樹は煮え切らない。
「総裁にあれほど言われると」
亜里沙は、再び強く握った。
「気にしなくていいよ」
「試されているだけ」

芳樹は怪訝な顔。
「そんなものか?」
亜里沙は、頷いた。
「爆破しただけで、組に損はない」
「損が出るとすれば、東都の施設」

芳樹は首を傾げた。
「陽平が、あちこちの国のテロが入って来るとか」

亜里沙は、手を再び動かし始めた。
「気にしなくていいよ」
「あいつらは金とクスリで動く、買収するだけ」

(芳樹は懸命に暴発に耐えている)

「芳樹の器量が試されているだけ」
「やれるものなら、やってみろと」
「やったほうが、評価はあがる」

芳樹は(ゼイゼイしながら)頷いた。
「亜里沙姉さん、知恵をくれ」

亜里沙は、芳樹を立たせた。
「風呂行こう」
芳樹は、ここでも抵抗できない。
(少女たちがゲームで大騒ぎしているのを、再び確認した)


風呂に入ると、亜里沙は、芳樹の膝の上に乗った。
「由紀お嬢様には、あげたくないな」
芳樹は、意外に思った。
「いいのか?それで」

亜里沙は意味深な顔で笑った。
「簡単だよ、乗っ取ればいい」
「風間組の中身を知るのは、私だけ」
「東都も陽平も、潰せばいいさ」
(亜里沙の身体は、芳樹を完全に支配している)
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