第50話麻友の制裁⑨

文字数 1,021文字

芳樹たちの引っ越しは、由紀の父の組(風間組)の若衆の協力もあり、その日のうちに、簡単に済んだ。
(芳樹は、若衆とも、すぐに打ち解けた)
(芳樹は、女子たちの中にいる時よりも、顏がリラックスしている)

君澤浩二は、そんな芳樹を、ますます気に入った。
「長いこと野球やって、チームプレーが好きなようだ」
「ピッチャーだから、指導力もある」
「鍛えて、将来の幹部候補だ」

引越し後の細かな片付けを終え、次の作戦の協議が始まった。

芳樹
「枕営業の隠し撮りをするんだよな」
由紀
「麻友、例の三人、香澄と陽奈と姫乃でしょ?」

茜が最新の「情勢」を報告した。
「香澄は、東都の秋本から夕陽テレビの羽島に乗り換えたよ」
「陽奈は変わらず東都の秋本・・・最近はITの沢村と二股」
「姫乃は、MBCテレビの桜井に捨てられて、フリー司会者の玉山に拾われた」

夏子
「ねえ、茜ちゃん、枕営業の実態を探れないかな」

茜は麻友を少し見て、頷いた。
「私も麻友ちゃんも、全員のスマホとつながっているの」
「GPS探索できると思う」

清水亜里沙
「それでいこう、そいつらがホテルに入った時点で、隠し撮り」
「組に最新のソフトがあるから探索が正確にできる」

麻友の目がつりあがった。
「その隠し撮り動画を、いきなりステージで暴露してやる」
「許せない!赤恥かかせてやる」
「すぐに始めよう」

芳樹は、また麻友のお尻をポンポンと叩いた。
「落ち着け・・・慌てるな」
「隠し撮りは、ばれないことが、一番大事」
「まだまだ慎重に動こう」
「仕掛けは丁寧にしたほうが安心だ」

麻友は、芳樹の言葉で、一息ついた。
「ごめん、みんな協力してくれているのに」
「つい、気が高ぶって」

芳樹
「事前の警告は、コンサートとは別だよな、いつもの通りで」

夏子が新入の茜にわかるように説明した。
「まず動画があると警告して、金を取るの」
「でも、結局、バラしちゃうの」
「それで、敵をつぶすのが、私たちの流儀」
茜はため息をついた。
「食いつくすんだね、すごいな」

麻友が芳樹の顏を見た。
「芳樹、店の女の子、あのままにするの?」
「今は、何もさせていないけど」
夏子
「あの子たちか・・・地元にも帰りづらいかな」

芳樹は清水亜里沙に頭を下げた。
「組系列のホテルで使ってもらえないか?」
「あの子たちが希望すればだけど」

清水亜里沙は、笑顔で頷いた。
「いいよ、可愛い子をフロントに置けば客が増える」
しかし、条件をつけた。
「でも、私に頼むなら、一晩奉仕しなさい」
(そのまま、芳樹の局部を握っている)
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