第77話タヒチ

文字数 1,428文字

豪華極まりない白亜の大宮殿。
コバルトブルーの美しい海と白砂がどこまでも続いている。

芳樹は女子たちと「肉弾戦」を終え、大宮殿のベランダで珈琲を飲んでいる。

清水亜里沙は、白いバスローブを素肌にまとい、太郎の隣に座った。
「陽平も陳朱明も三日前の爆発で死んだよ」
「首相も官房長官も死んで、政権はグチャグチャ、株式は爆下がり」
「中華街は大火災で、ほぼ全面的に焼け野原」
「東都も、感染症発生源を指摘され、株は全面安、すでにアメリカの投資ファンドが買い付けに走った」
「社長も死んで、後継者にしたかった陽平も死んで、当分は混乱だよ」

芳樹は、清水亜里沙の乳房を揉んだ。(清水亜里沙の目が潤んだ)
「俺らは、そんなのはどうでもいい」
「ところで、こんな高そうな家に住んでいいのか?」

清水亜里沙は、笑った。
「もともと清水一家の所有だよ」
「それと金は、いくらでもある」
「千億単位、風間組と清水の金もここにある」
「パスワードを知るのは、私だけ」

夏子、麻友、茜は、全裸のまま、ベランダに歩いて来た。

清水亜里沙は苦笑い。
「悔しいけど、身体では負ける」

夏子は清水亜里沙の唇を吸った。(女子四人も、愛し合っていた)
「なんか、平和だね」
麻友は、芳樹の局部を弄ぶ。
「芳樹は、平等に、愛を与えるよね」
芳樹は海を見ている。
「チームプレーだよ、運命共同体だ」
茜も海を見た。
「青森の暗い海と違うよ、天国」

芳樹はタブレットを見た。
「君澤浩二さんからだ」
「今はチュニジアの傭兵部隊の教官だとさ」
「ほら、若い兵士に囲まれてニコニコしている」

清水亜里沙は意味深な笑み。
「まあ、芳樹を抱けなかったから、今はいいのかな」
「芳樹も、その面では頑固」
「浩二さんは、耐える女の苦しみを知ったって、泣いていたもの」

芳樹は慌てて話題を変えた。
「当分はここにいるけど、いいか?」

夏子
「日本に帰っても、孤児」
「東都に親を殺され、家も取られて、家も無い」
「復讐はしたけど、帰る意味がない」

麻友
「実家の旅館は感染症でつぶれた」
「家族も、その後感染症で全員死んだ」
「夏子と同じようなもの」


「青森に未練ないし」
「私、もともと、親父の不倫の娘」
「実の母さんは、感染症で死んだ」
「いまさら、帰ってどうすることもないの」

清水亜里沙
「金には困らないしねえ」
「日本からの追手は・・・来ない」
「もともと、このメンツが直接犯罪をしていないから」
「全て風間組と、外国人のテログループ」
「金を二重三重に迂回して渡して証拠固めは困難」
「日本の警察、公安のレベルでは、とてもここまで来られない」
「浩二さんも、実は若衆に指示しただけ、血で手を染めていない」
「その若衆も、東京ドームで全員爆死、死人に口なしさ」


芳樹は、青い空を見た。
「潰す相手がなくなって、暇だ」
「次を考えるか・・・それとも別の路線に」

夏子が笑った。
「全員と子供作る?」
麻友の目が輝いた、
「当分、ここから出ないしね、いいかも」
「家も広過ぎるほど広いし」
茜の目がトロンとした。
「芳樹、絶倫だから、いいかも」

清水亜里沙は苦笑。
「芳樹に技術指導したのは、私よ」
「最初は、酷い暴発王だった」
「素質は高かったけど、マジに自分勝手だった」


芳樹は、話には乗らない。
話題も切り替えた。
「何かはやるよ、苛めと復讐以外で、それは飽きたから」
「今度は、人を楽しませるもの、みんなで考えよう」
「まあ・・・おいおい・・・でいいか」

女子たちは、一斉に芳樹を取り囲んだ。
そのまま、芳樹の身体をむさぼり始めている。     (完)
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