6. 健全な愛とは

文字数 1,409文字

おみくじを引きました。
さらさらと読み進め、とあるお言葉が目に留まったのです。



なるほど。読み終えた後の気持ちは、合点、納得、沁みる、拒絶、そのいづれでもなく、疑問。


な愛って何かしら」


もちろん、言葉上の意味は理解しています。一応は大人ですからね。
人並みに、倫理や道徳の素養はあるつもりです。

それでも聞き流すことができないのは、健全と不健全の境を知りたいから。

神様、素直じゃなくてごめんなさい。深掘りします。



まずは辞書の意味から。

健全[名詞・形容動詞]
1. 心身が正常に働き、健康であること。また、そのさま。
2. 考え方や行動が偏らず調和がとれていること。また、そのさま。
3. 物事が正常に機能して、しっかりした状態にあること。また、そのさま。

不健全[名詞・形容動詞]
心身がすこやかでないこと。物事の状態などが歪んでいること。また、そのさま。


はい、なるほど。
つまり辞書的な意味を基にした健全な愛とは「正常で偏りがなく調和が取れており、しっかりとして崩れそうにない愛」と言うことですな。

これができる人っているのかな聖人かな?
……ごめんなさい。斜めから見る癖があるんです。

正しさ。
調和。
しっかり。

これらのエッセンスをどのような配合で「愛」に調合するか、何を願って愛とするかは、当事者にしか、説明できない。

愛は物体ではなく願うことで存在するもの。私はそう思います。
願い=美しい本望が歪んでいると気づかない、或いは歪みに気付かぬフリを通すことも可能な存在。願いは柔軟で、その外郭は、思い出や会話を共有している当事者にしか意味付けできない。

まあ、共有していたところで、協力して同じ又は類似した意味付けをしない限り、別れ道への標識が近づいてくるのでしょうけれど。

要するに、正しいか否か、磐石か否かは、愛を願う人の数だけ尺度がある。
健全である方がきっと良い。だって誰にも罪悪感を覚えずに愛し合うことができるから。けれどそうでない愛を否定するつもりはない。存在してはいけない愛はない。それが誰かを傷つけあなたがあなたの愛を信じられなくならない限り。


愛は理性の上ではなく真心の上に咲いている。
永遠の花にするか、季節の花にするかは当事者の努力次第。
永遠にできるか、散る様を見届ける他にないかどうかは、出逢った時の環境次第(その背後には法律という名の後見人)。

環境……法律……いやあああああああ世知辛いいいいいいいいいい。
書いてて切なくなりました。

人を好きになるって、無意識じゃないですか。
脳の仕組み的に、無かったことにするって厳しいじゃないですか(強い感情が伴う経験ほど忘れにくいそうです)。

愛は記憶で時間で絆で感情で、と多彩な面を持ち、時間が経つと自我に組み込まれるから、これはもう「規律です!無理です!!諦めましょう!!!」の唱和が効かない場面があるのも頷けるような……。

愛は紡いだ時間が残した記憶を絆という結びつきに変換し、ときには感情の起伏も激しくなったりするけれど、あなたがいてくれたから今の私がいる、「ありがとう」と思わせてくれるもの。その愛が、常緑樹、落葉樹のどちらだったとしても。



さて、念のため申し上げます。個人的見解です!共感や共鳴、「然り然り!」と思う方は少数派かもしれません。愛に関する考えとその過程を残したメモということで、一つの読み物として置いておきます。


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