19 私のひとりごと。愛の息吹

文字数 1,001文字

愛の息吹を感じたなら、嘘をつくのはもうやめよう。(じぶん)の声を今こそ信じて。
それはカタチのないキモチ。けれど覆せない気高き鼓動。もう気付いているでしょう。すでにそこにある、繊細で壮大な想いのカタチに。

ただの興味本位じゃない、勘違いでもない。寂しいからでも、もちろんない。
私達が似ていて、同時に違いを誇るもの同士だから良いのです。そこに惹かれたのです。

私達は同じような視点を持ち、そこから色違いの言葉を紡いでいる。
たとえばそう。同じ太陽を見ながら、互いの空を(えが)いてる。あなたは夏を、私は春を。

似ていて嬉しい、違って楽しい。つまり、あなたがあなただからこそキモチが踊る。あなたがあなただから、こうも美しくて愛しいのです。

外の世界が私達をどう見るかはわからない。さまざま意見も言うでしょう。
これからの二人がどうなるかはわからない。色んな風景見えるでしょう。
けれど私にはあなたがいる。この事実だけで私は充分強くなれるから。

周囲の評価は風音。嵐が過ぎれば止み消える。大丈夫、二人の声は風にかき消されたりしない。
二人の不安は高潮。わからないことだらけの今は必然的に不安が高まる。これから互いを知れば知るほど、疑いの高波も杞憂の渦潮も凪いで穏やかな海が戻ってくる。それは信頼と自由に満ちた、澄んだ青色の海。その先にあるのはきっと、二人だけが行ける砂浜。ねえ、一緒に行ってみない?


あなたの過去がどんな色でも、私は全然気にしない。
桜色の瞬間、天色のあの日、夕焼けに包まれた思い出、暗闇の谷間。
その全てがあったからこそ、今のあなたがいる。今のあなたが大好きだから、過去のあなたも全部好き。
綺麗事に聞こえるかも知れないけれど、どうしても伝えておきたかったから。

その瞳、気持ちわかるよ。うん、やっぱり私達は似ていると思う。少し強がりで、何でもひとりで背負いがち。だからきっと二人一緒でちょうどいい。頼ることは、甘えじゃない。平坦な人生を楽しむコツだと思えたら、ふわっと気が楽になるでしょう。どうかな。

自信がなくてもいい。失敗が怖くてもいい。何も与えられるものがないなんて卑下もしないでね。あなたの時間をもらえること、あなたの隣をひとりじめできること、あなたの笑顔を一身に受けられること。その真価にあなたは気付いていない。あのね、言葉では伝えきれないほどの幸せなんだよ。


ねえねえ。私のお願い聞いてくれる?

ねえ。ずっと隣にいていいかな。

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