お兄ちゃん、お姉ちゃんへ

文字数 936文字

これを読んでくれたお兄ちゃん、ここに辿り着いてくれたお姉ちゃん。ありがとう、出会ってくれて。待ってたよ。ずっとお話ししたかったんだ。

ねえねえ。お兄ちゃんの人生は楽しいですか。
ねえねえ。お姉ちゃんの日々は充実していますか。


あなたはいつも頑張りすぎるから、ヘトヘトになっていないか心配です。頑張りのエネルギー源が、みんなのためであることが多く、それを当たり前のように出来てしまう優しいあなただからこそ、たまには、思いついたときだけでもいいので、おやすみしてみてください。

そうしてゆっくり感じてください。あなたがいかに呼吸しているのかを。

不安がることはありません。おやすみしても、それはあなたの完全性を削ぐものでは決してありません。休むことも生きることの一部。弱いが故の怠惰などと、疑うことはありません。

あなたはお兄ちゃんですが、そうである前に一人の人です。あなたはお姉ちゃんですが、あなたはあなたです。

弟妹を必死に護らなくてもよいのですよ。周りを優先し、譲り続けなくてよいのですよ。我慢や遠慮と、距離を置いてもいいのですよ。

兄なんだから、姉だから。
誰かが、そんなくびきで覆ったかもしれませんね。故意なく、何気なく簡単に。
けれど優しいあなたは、素直に受け止め行動に移してくれたでしょう。
同時に、行動指針になった。あなたはとても、我慢が上手ですね。

そのくびき、外しませんか。
重い足枷、取りませんか。
我慢はもう、やめませんか。


あなたはあなたです。あなたらしさが兄あるいは姉に立脚することはありません。そう生まれたことにより、気高くある姿勢を学ばせてくれたかもしれませんが、それは関係性を指す言葉。あなたの特徴ではありません。あなたの特徴はあなたが考えるあなたの好きなところです。

何ができなくても、何が嫌いでも、自分を優先させても、誰かを我慢させたって、それはあなたを否定する理由にはなり得ません。

唯一あなたを否定できるのは、あなたがそうしたい時だけです。お勧めはしませんが。


ねえねえお兄ちゃん、今何したい?
ねえねえお姉ちゃん、今どう在りたい?

何してもいいよ。どう在ってもいいよ。
だって、どんなあなたも丸ごと大好きだからね。




ずっと伝えたかったんだよ。
幼い頃のあなたの声、届きましたか。


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