ゴロゴロ+コロコロ

文字数 359文字

 大の大人がゴロゴロしているだけというのも、もったいない。
 「コロコロ団と協力して何かできないだろうか。」
 坂の街として有名な尾道だが、ほかに目立った名物も見当たらない。

 ごーろごろ。ごーろごろ。

 ん?なんの音だ。辺りを見ると、やたらネコがいる。いや、猫のゴロゴロは役に立たない。

 ごーろごろり。ごろごろり。

 今度は、何だ。目に飛び込んだのは、観光客がバッグを転がしながら坂道を歩いている。
 「これだ!」

 尾道のコロコロとゴロゴロ。
 汚れをコロコロ拭きましょう。
 荷物をゴロゴロ運びましょう。
 おせっかいとおせったい。
 観光案内、いたします。

 せっかく、この街に生まれたんだ。街の文化を伝えることが、日常を守ることになる。こうして、コロコロ団とゴロゴロ団のいさかいは解決された。
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登場人物紹介

日比野左半次(ひびのさはんじ)

食後にお茶を飲むと日常マンになり悪と戦う。

響ジョウ(ひびきじょう)

川越の団子屋店主。恐怖団団長。

お団子ヘアが特徴。

違法営業で商店街を乗っ取ろうとしている。

新喜六(しんきろく)

桐生の酒屋の店主。

酒饅頭を食べると日常マンになる。

五月蝿岩代(うるさいわよ)

京都の小さな加茂の端(かものはし)神社の神主。

先代の神主である夫・五月蝿以蔵(うるさいぞう)の後を次いだ。

餅を食べると日常ウーマンになる。

井伊ユダ(いいゆだ)

浅草で活動する唯一の外国人、日常マン。

湯上りのコーヒー牛乳で変身する。

牧師である彼は手ぬぐいの白地を表にして首から下げている。

達磨大使(だるまたいし)

日常本部2代目本部長。

全国の日常マンたちの活動を視察して回る。

本部長キャッチコピー『悪が生んだ正義の達磨』

坂野マチ(さかのまち)

尾道で魚の行商をしている。

コロコロ団のゴッドマザー。

茶々戸ネコ(ちゃちゃどねこ)

名古屋の日常ウーマン、茶々戸ネネが飼っているネコ。

その鳴き声を聞くと誰でも名古屋弁がでてしまう。

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