饅頭対決
文字数 513文字
「ご苦労様。支部の皆さん、差し入れですよ。」
そういって、高崎と前橋が箱を出した。甘辛いしょうゆの匂いがただよう。
「群馬名物焼き饅頭ですよ。」
二人が揃って言った。
「ちょっと真似しないで頂戴。」
「そっちこそ。だいたい、前橋発祥なんですからね。」
「はっきりしてねえんだろ?眉唾だねえ。焼き饅頭を有名にしたのは高崎だあな。」
「なら、どっちがうまいか比べてもらおうじゃねえか。」
「さあ。」
「さあ。」
「さ、さあ、さあ、さあ。」
饅頭の箱を差し出された職員たちは、皆困り顔である。1本におおきな饅頭が4つもついてる。職員たちは、串から外して、それぞれから一個ずつ取っていった。
そもそも、焼き饅頭は県内各地にある。子供の頃から地元の味に慣れ親しんでいるのだから、いまさら高崎か前橋かと言われても、皆地元が一番に決まっている。
「皆さん、地元愛に溢れてらっしゃる。結構、結構。ですが、草津の温泉饅頭が一番ですよ。」
そういって、群馬県知事が現れ、茶色い小ぶりの饅頭を配った。
「知事、こう甘いものが続くと、お茶が欲しくなりますなあ。」
腰ぎんちゃくの沼田が後ろから続いて入ってきた。
そういって、高崎と前橋が箱を出した。甘辛いしょうゆの匂いがただよう。
「群馬名物焼き饅頭ですよ。」
二人が揃って言った。
「ちょっと真似しないで頂戴。」
「そっちこそ。だいたい、前橋発祥なんですからね。」
「はっきりしてねえんだろ?眉唾だねえ。焼き饅頭を有名にしたのは高崎だあな。」
「なら、どっちがうまいか比べてもらおうじゃねえか。」
「さあ。」
「さあ。」
「さ、さあ、さあ、さあ。」
饅頭の箱を差し出された職員たちは、皆困り顔である。1本におおきな饅頭が4つもついてる。職員たちは、串から外して、それぞれから一個ずつ取っていった。
そもそも、焼き饅頭は県内各地にある。子供の頃から地元の味に慣れ親しんでいるのだから、いまさら高崎か前橋かと言われても、皆地元が一番に決まっている。
「皆さん、地元愛に溢れてらっしゃる。結構、結構。ですが、草津の温泉饅頭が一番ですよ。」
そういって、群馬県知事が現れ、茶色い小ぶりの饅頭を配った。
「知事、こう甘いものが続くと、お茶が欲しくなりますなあ。」
腰ぎんちゃくの沼田が後ろから続いて入ってきた。