セントウクンレン

文字数 334文字

 大都会には守るべき日常がない。また、根っからの下町の住人はわがままで共通の日常がない。そこで、浅草に唯一の外国人の日常マンが活動している。
 井伊ユダ。キリスト教の牧師だが下町文化にほれて、外国人観光客に指導をする。
「セントウクンレン、イキマス。」
 夕方になると手ぬぐいを持って外国人を引き連れて、煙の立ち登る大筒を目指す。

「イキナリ、ハイラナイ。キケンデスカラ、オケノミズヲカブリマス。」
「テヌグイハ、アタマニノセマス。」
「アツクテモ、ガマン。」
「タイキャクスルトキハ、テヌグイノハシヲモッテ、マタニ、パン!」
「ノミモノハ、ビン。コシニテヲアテ、グイッ。」
 一通りの指導が終わると
「キョウモ、イイユダッタヨ。」
 と、番台に向かって声をかける。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

日比野左半次(ひびのさはんじ)

食後にお茶を飲むと日常マンになり悪と戦う。

響ジョウ(ひびきじょう)

川越の団子屋店主。恐怖団団長。

お団子ヘアが特徴。

違法営業で商店街を乗っ取ろうとしている。

新喜六(しんきろく)

桐生の酒屋の店主。

酒饅頭を食べると日常マンになる。

五月蝿岩代(うるさいわよ)

京都の小さな加茂の端(かものはし)神社の神主。

先代の神主である夫・五月蝿以蔵(うるさいぞう)の後を次いだ。

餅を食べると日常ウーマンになる。

井伊ユダ(いいゆだ)

浅草で活動する唯一の外国人、日常マン。

湯上りのコーヒー牛乳で変身する。

牧師である彼は手ぬぐいの白地を表にして首から下げている。

達磨大使(だるまたいし)

日常本部2代目本部長。

全国の日常マンたちの活動を視察して回る。

本部長キャッチコピー『悪が生んだ正義の達磨』

坂野マチ(さかのまち)

尾道で魚の行商をしている。

コロコロ団のゴッドマザー。

茶々戸ネコ(ちゃちゃどねこ)

名古屋の日常ウーマン、茶々戸ネネが飼っているネコ。

その鳴き声を聞くと誰でも名古屋弁がでてしまう。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み