夜景で一杯

文字数 271文字

「ぜいぜい。水一杯くれるか?」
 喜六も歳には勝てない。
「ほらよ。」
 学生達がコップを渡す。
「すまねえな。」
 震える手で喜六はその澄んだ液体を一気に飲み干す。
「ぷはー!うんめえ。やっぱ、うちの酒はうめえなあ。」
 喜六は酒を飲むと、変身がとけて酒屋の親父に戻る。すると、使命を忘れて、ただの酔っ払いになってしまうのだった。常連の客達の間では有名だった。喜六自身は飲んだ後の記憶が無いから気がつかない。
「相変わらず、水道山からの見晴らしはいいねえ。俺も学生んときゃここに毎晩登っちゃ仲間達と宴会をしたもんだ。いい、日常だったねえ。」
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登場人物紹介

日比野左半次(ひびのさはんじ)

食後にお茶を飲むと日常マンになり悪と戦う。

響ジョウ(ひびきじょう)

川越の団子屋店主。恐怖団団長。

お団子ヘアが特徴。

違法営業で商店街を乗っ取ろうとしている。

新喜六(しんきろく)

桐生の酒屋の店主。

酒饅頭を食べると日常マンになる。

五月蝿岩代(うるさいわよ)

京都の小さな加茂の端(かものはし)神社の神主。

先代の神主である夫・五月蝿以蔵(うるさいぞう)の後を次いだ。

餅を食べると日常ウーマンになる。

井伊ユダ(いいゆだ)

浅草で活動する唯一の外国人、日常マン。

湯上りのコーヒー牛乳で変身する。

牧師である彼は手ぬぐいの白地を表にして首から下げている。

達磨大使(だるまたいし)

日常本部2代目本部長。

全国の日常マンたちの活動を視察して回る。

本部長キャッチコピー『悪が生んだ正義の達磨』

坂野マチ(さかのまち)

尾道で魚の行商をしている。

コロコロ団のゴッドマザー。

茶々戸ネコ(ちゃちゃどねこ)

名古屋の日常ウーマン、茶々戸ネネが飼っているネコ。

その鳴き声を聞くと誰でも名古屋弁がでてしまう。

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