支部長選
文字数 590文字
辞職する渋川に代わる支部長を選ばなくてはならない。
「急なことだし、職員投票無しで、各地区の代表の投票だけでいいんじゃないか。」
知事の一言で選挙は始まった。高崎と前橋の一騎打ちと思われたが、
「私は沼田代表がいいと思うがね。」
と、知事が口出ししてきた。多くの職員から拍手があがる。知事の一言で流れは一気に沼田に傾いた。
「前橋にしても高崎にしても遺恨が残りそうで。確かに、県庁とのパイプ役だった沼田なら、残り一年を継承してくれそうですね。」
代表たちの間では受けのいい沼田だったが、これに青ざめたのは職員たちだった。なにせ、沼田に異論を唱える職員は左遷されるという噂があったからだ。見た目は、朴とつとした爺さんだけど、何を考えているわからない。ボランティではなく給与制にしようとしているって話もある。そのために、支部への会費を値上げする気らしい。
「あいや、待ったあ!」
と、太田が異論を唱えた。
「職員の意見を無視するたあ、聞きずてなんねえ。」
知事と太田も仲が良くない。
「なあ、桐生。」
「Zzzzz。」
桐生の新喜六は、酔いつぶれて寝ている。
「まあまあ、落ち着いて。」
伊勢崎が仲を取り持つ。
「やい、伊勢崎。おめえはどっちなんだ。」
「伊勢崎は昔っから前橋派だからな。」
いよいよ北毛・東毛・中毛・西毛の4つ巴になった。
「急なことだし、職員投票無しで、各地区の代表の投票だけでいいんじゃないか。」
知事の一言で選挙は始まった。高崎と前橋の一騎打ちと思われたが、
「私は沼田代表がいいと思うがね。」
と、知事が口出ししてきた。多くの職員から拍手があがる。知事の一言で流れは一気に沼田に傾いた。
「前橋にしても高崎にしても遺恨が残りそうで。確かに、県庁とのパイプ役だった沼田なら、残り一年を継承してくれそうですね。」
代表たちの間では受けのいい沼田だったが、これに青ざめたのは職員たちだった。なにせ、沼田に異論を唱える職員は左遷されるという噂があったからだ。見た目は、朴とつとした爺さんだけど、何を考えているわからない。ボランティではなく給与制にしようとしているって話もある。そのために、支部への会費を値上げする気らしい。
「あいや、待ったあ!」
と、太田が異論を唱えた。
「職員の意見を無視するたあ、聞きずてなんねえ。」
知事と太田も仲が良くない。
「なあ、桐生。」
「Zzzzz。」
桐生の新喜六は、酔いつぶれて寝ている。
「まあまあ、落ち着いて。」
伊勢崎が仲を取り持つ。
「やい、伊勢崎。おめえはどっちなんだ。」
「伊勢崎は昔っから前橋派だからな。」
いよいよ北毛・東毛・中毛・西毛の4つ巴になった。