第6話 愛を葬る日

文字数 466文字

「愛を葬る日」

■人物



■本編
女「あなただけを愛していたかった」
男「本当に俺が悪かった!」
女「あなただけの愛がほしかった」
男「許してくれ!」
女「それなのに……」
男「頼む!」

女「どうしてあなたは私を裏切ったの?」

女「どうして私を裏切ることができたの?」

女「ねえ。どうして!?」

女のN「絶望は失望に変わり、失望は怒りを呼び起こして、そして、復讐心に火をつけた。私はあなたが帰ってくるのをただひたすら待っているような女じゃないことを、あなたに思い知らせる必要があった」

男「違うんだ。全部誤解だよ。君のことが一番大事なんだ。俺に必要なのは君だけなんだ」

女のN「決まりきった言葉たちをはきながら、逃げまどうあなたに、私は復讐の刃を突き刺した」

女「私だけを愛してくれていたなら、よかったのに」

女のN「こんな結末、誰も望んでいなかったのに。まるではじめから決まっていた運命みたいに、私はあなたをこの世界から葬った」

女「さようなら私の愛。さようなら、愛しいあなた」

   (おしまい)
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