第17話

文字数 379文字

紗楽の魔法が解けた事に動揺している敵の隙をついて、葉加が剣を振り上げる。
「これで終わりだ!」
葉加の一撃が敵の腹を貫く。そして敵は倒れた。
「……勝った、のか?」
満紘が呟く。それに貴祢も同意する。
「うん……そうだね……」
3人はその場に座り込む。すると、紗楽が3人の方へ向き直る。
「あの……ありがとうございました!」
2人の方を見て感謝を伝える紗楽の顔は涙でぐしゃぐしゃだった。
「紗楽、大丈夫だった?」
葉加が尋ねる。
「はい……。なんて感謝したら良いか……」
「そんなに泣かないでー!」
相変わらず泣き続ける紗楽を慰める貴祢。
「あ、怪物を倒したってことは……」
満紘が建物の外へと走る。
「……良かった。」
そこに広がっていたのは、街の人がきちんと成仏していく様子だった。
「ボクたちも元の世界に戻らなくちゃね。」
そう呟くと、3人もそれに同意して貴祢の力で元の世界に戻るのだった。
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