第18話
文字数 930文字
「こんなところで何してるの?おねえさん?」
「ヒッ!?」
戦闘の痕跡を追っていたところ、後ろから声を掛けられた。
振り返ったところ、そこには小さな女の子が居た。
見たところ、12歳〜13歳といったところだろうか。
腰まで届く長い金髪に、歳の割には大人びた黒いドレスを纏っている。
しかし何より目を引くのは、頭に被っている帽子だった。
円形に大きくツバが広がっているトンガリ帽子……所謂、これぞ!といった感じの魔女の帽子だった。
「あら、子供じゃない。ビックリしたわ。」
綺麗な肌と綺麗な髪の毛をしていた。
奴隷にして売ればさぞ高く売れただろうと、つい前職の癖で少女を値踏みしてしまう。
「ちょうど良かったわ。私、人を探しているのよ。赤いツインテールで、でっかい刀を持った小さい女の子を見なかったかしら?」
「見てないかな〜。」
「そう……。」
残念だ。
この街に来てから初めて人と会ったというのに……。
「私も人を探してるんだ。ここら辺で、しわがれた老人を見なかった?」
「老人?いや見てないわね……。貴方のおじいちゃんなの?」
「違うよ。でもまあ、仲間かな。今のところは。」
色々と含んだ言い方であった。
何か複雑な事情でもあるのだろうか。
「おねえさん、この街の人間じゃないわよね?」
「そうだけど、よくわかったわね。」
「今、この街の人が外を出歩くなんて、殆ど無いからね。」
「……それ、どういう意味?」
「この街は今すごく危険よ。今すぐこの街から逃げた方が良い。」
「……。」
不思議な雰囲気を醸し出す少女だ。
服装のせいでそう感じるのだろうか?
「貴方、何者なの?」
自分自身でこの街は危険だと言っている。
逃げた方が良い、と。
にも関わらず、この少女はこうしてここに居る。
それはつまり、危険をものともしないだけの実力があるという事では無いだろうか?
見た目で人を判断してはいけない。
それを私は、赤いツインテールから学んでいた。
「気になる?私が何者か。」
彼女は微笑んだ。
嫌な予感がする。
私は気付かぬ間に、地雷源へと踏み込んでしまったのでは無いだろうか。
慎重にリブを探して合流するはずが、既に詰み状態だったりするのだろうか。
「私は黒魔術集団ケルベロスの幹部の1人。氷の魔女、なんて呼ばれ方をしてる。」
「ヒェッ……。」
「ヒッ!?」
戦闘の痕跡を追っていたところ、後ろから声を掛けられた。
振り返ったところ、そこには小さな女の子が居た。
見たところ、12歳〜13歳といったところだろうか。
腰まで届く長い金髪に、歳の割には大人びた黒いドレスを纏っている。
しかし何より目を引くのは、頭に被っている帽子だった。
円形に大きくツバが広がっているトンガリ帽子……所謂、これぞ!といった感じの魔女の帽子だった。
「あら、子供じゃない。ビックリしたわ。」
綺麗な肌と綺麗な髪の毛をしていた。
奴隷にして売ればさぞ高く売れただろうと、つい前職の癖で少女を値踏みしてしまう。
「ちょうど良かったわ。私、人を探しているのよ。赤いツインテールで、でっかい刀を持った小さい女の子を見なかったかしら?」
「見てないかな〜。」
「そう……。」
残念だ。
この街に来てから初めて人と会ったというのに……。
「私も人を探してるんだ。ここら辺で、しわがれた老人を見なかった?」
「老人?いや見てないわね……。貴方のおじいちゃんなの?」
「違うよ。でもまあ、仲間かな。今のところは。」
色々と含んだ言い方であった。
何か複雑な事情でもあるのだろうか。
「おねえさん、この街の人間じゃないわよね?」
「そうだけど、よくわかったわね。」
「今、この街の人が外を出歩くなんて、殆ど無いからね。」
「……それ、どういう意味?」
「この街は今すごく危険よ。今すぐこの街から逃げた方が良い。」
「……。」
不思議な雰囲気を醸し出す少女だ。
服装のせいでそう感じるのだろうか?
「貴方、何者なの?」
自分自身でこの街は危険だと言っている。
逃げた方が良い、と。
にも関わらず、この少女はこうしてここに居る。
それはつまり、危険をものともしないだけの実力があるという事では無いだろうか?
見た目で人を判断してはいけない。
それを私は、赤いツインテールから学んでいた。
「気になる?私が何者か。」
彼女は微笑んだ。
嫌な予感がする。
私は気付かぬ間に、地雷源へと踏み込んでしまったのでは無いだろうか。
慎重にリブを探して合流するはずが、既に詰み状態だったりするのだろうか。
「私は黒魔術集団ケルベロスの幹部の1人。氷の魔女、なんて呼ばれ方をしてる。」
「ヒェッ……。」