第17話 エブリ視点・ルナの真価

文字数 313文字

「その答え、さっきも言ったぞ」
 彼女は盛大に溜め息して肩を落とした。
「はああ、男って本当に……」
 反応が面白いものだ。
 女性は感情豊かな存在だと判る。それでもルナは理知的であろうとするから尚面白い。自分の前に見せる本音を自分でも楽しんでいる。ルナ・アースは月の名を冠するのに太陽な印象もある。母も相当明るかったのだろう。
 多分、母はおてんば娘にならない様に月の印象を付けたのではないか。
 ルナは勤勉でよく本を読む。

 王都の賢人達もルナには一目置く位だ。

 そんなルナを義妹として持つ自分はちょっと誇らしげになれる。

 世界を支えるのは知恵だ。剣ではない。

 剣は最期に使う暴力だ。父が普段力について口酸っぱく語るのも分かる気がする。
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