第15話 エブリ視点 年頃の二人

文字数 375文字

「世界が広いことが分かったのは良かったよ。出来れば旅の師匠ともう一度会って今度こそ真剣勝負したい」
「多分勝てないよ」
「だろうな。けど、多分父さんも同じことを考えているよ」
「男ってどうしてこうも強さを求めたがるのかしら? お父様も剣術の稽古ばかり」
「男は単純なんだよ。好きな女の子の前では強くありたいんだよ」
「あら、じゃあエブリは私より強い気でいるのかしら?」
「どうかな。同等程度じゃないかな。ルナも四つの型を極めているしな」
「嘘つき。そうやって乙女心をもてあそぶんだ?」
「果たしてどうかな? どっちが強いんだろうな。先読みはルナの方に利があると思うけどな」
「それは試験で判るわね。それより筆記試験の方は進めている?」
「ああ、ルナのノートを写させて貰っているからバッチリだ」
「それは良かったわ。あなた、筆記が一番危ういってお父様から言われていたものね」
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