第1話 はじめに
文字数 1,812文字
ハッピーエンドのお話って、好きですか?
ハッピーにもいろいろあるけれど、愛し合う男女が結ばれて幸せになる結末はやっぱりいいですよね。すべてが収まるところに収まってくれた印象ですっきりするし、とにかく幸せな気分になります。私も大好き。ハッピーエンド万歳!
だけど物語の世界から一歩離れれば、結婚しました、はい幸せ!ってわけにはいかない。現実には面倒臭いこと、がっかりすることの何と多いことか。
物語では筋に関係ない部分は省略されるわけですが、実生活ではそれができません。どんなに嫌でも、面白くなくても、むしろそれが生きていく上で大切なこと。逃げずに向き合うことが求められます。
となると気になるのが、マイナス思考です。ネット上では特に、結婚への失望を語る人をたくさん見かけるのに、希望を語る人が少ないと思いませんか?
思わず言いたくなってしまいます。いやいや、きついのは分かるけどさ。これじゃ、若い人が結婚に二の足を踏むのも無理はないでしょ。大人こそ夢を語って下さいよ……。
いや、私も偉そうなことは言えないのです。じゃあお前は何を示せるんだって言われたら、やっぱり何もありませんから。
だけど、月並みな言い方にはなるけれど、幸せって理想の相手にポンと与えてもらうものじゃない。二人が協力し合って、コツコツ作り上げていくしかないわけです。私たちはあれは駄目、これも駄目といった情けない夫婦だけど、そうであっても「コツコツ」だけは、どうにかやってきたかなあって。
このエッセイでは私たち夫婦の送ってきた日常を、時系列ではなく内容別につづってみます。先に申し上げておきますが、全然お手本にはなりません。もっと賢い生き方はいくらでもあるはず。それを見つけた方は、どうぞ私たちを踏み台にして、より良い人生を模索していって下さい。
今の私は家事と子育てと介護にがんじがらめになっていて、他人から見れば悲惨なのかもしれません。一人息子の「ジゾウ」には少しばかり発達に問題があるし、同居する義父(要介護2)についてはもちろん大変です。
外で介助をしている私は「可哀想に」という目で見られることが少なくないし、家族の問題は挙げればキリがありません。精神的な支えになってくれているNOVEL DAYSにもログインすらできない日があるし、これのどこがハッピーなんだって言われちゃうかも。
それでも。
本人はそんなに惨めでもつらいとも思っていないのです。自分は割と耐えられる方じゃないかとさえ思っています。
たぶんそれは、ハッピーエンドの先を生きているから。夫のK君と連携プレーができているから。
愛さえあれば、と言いたいところですが、今の時代は「愛」という言葉にも要注意。使い方を一歩間違えば「やりがい搾取」のブラック企業ならぬ、家庭内の「愛の搾取」がいくらでもできちゃいます。
お嫁さん= 奴隷みたいな考え方が根強く残っている一方で、今は男性側にも虐げられている人が多いはず。愛の名の元に隠されていることって、けっこう多いんじゃないでしょうか。
もしもここに、不当な扱いを受けている人がいたら、決して折れることなく、毅然と対処して下さいね。離婚を勧めているわけじゃありません。大切なパートナーとこれからも楽しく生きていくために「微調整」も必要なんじゃない?っていう話。愛しているからこそ、がつんと言わねばならぬ時もあります。
人生には多くの難敵が立ちはだかっていて、お金の問題も、病気も、人付き合いの悩みも、それぞれ命を左右するほどの戦いです。
小さな砦に立てこもり、銃眼から外を覗き見る。敵の大軍勢が押し寄せて来ている。彼我の兵力差は一目瞭然。まもなくここは火の海になる……となったら、大変です。どんな戦い方が良いでしょう?
どうすればいいのか、なんて私にも分からない。できれば戦いたくない。時にはあえて膝を屈する、というやり方もあるかもしれない。
でもこの戦をどうしても避けることができないのなら、せめて準備は万全にしておきましょうよ。これから先、どんな敵が現れうるのか、それを知っているだけでもだいぶ違うはず。
そんなわけで、私が直面したあれこれを、人生の一ケースとして書かせて頂くことにしました。
次回はまず、私と夫のK君のなれそめ=ハッピーエンドについて。
え、そんなもの聞きたくない? ま、そう言わずにお付き合い下さい(笑)。
ハッピーにもいろいろあるけれど、愛し合う男女が結ばれて幸せになる結末はやっぱりいいですよね。すべてが収まるところに収まってくれた印象ですっきりするし、とにかく幸せな気分になります。私も大好き。ハッピーエンド万歳!
だけど物語の世界から一歩離れれば、結婚しました、はい幸せ!ってわけにはいかない。現実には面倒臭いこと、がっかりすることの何と多いことか。
物語では筋に関係ない部分は省略されるわけですが、実生活ではそれができません。どんなに嫌でも、面白くなくても、むしろそれが生きていく上で大切なこと。逃げずに向き合うことが求められます。
となると気になるのが、マイナス思考です。ネット上では特に、結婚への失望を語る人をたくさん見かけるのに、希望を語る人が少ないと思いませんか?
思わず言いたくなってしまいます。いやいや、きついのは分かるけどさ。これじゃ、若い人が結婚に二の足を踏むのも無理はないでしょ。大人こそ夢を語って下さいよ……。
いや、私も偉そうなことは言えないのです。じゃあお前は何を示せるんだって言われたら、やっぱり何もありませんから。
だけど、月並みな言い方にはなるけれど、幸せって理想の相手にポンと与えてもらうものじゃない。二人が協力し合って、コツコツ作り上げていくしかないわけです。私たちはあれは駄目、これも駄目といった情けない夫婦だけど、そうであっても「コツコツ」だけは、どうにかやってきたかなあって。
このエッセイでは私たち夫婦の送ってきた日常を、時系列ではなく内容別につづってみます。先に申し上げておきますが、全然お手本にはなりません。もっと賢い生き方はいくらでもあるはず。それを見つけた方は、どうぞ私たちを踏み台にして、より良い人生を模索していって下さい。
今の私は家事と子育てと介護にがんじがらめになっていて、他人から見れば悲惨なのかもしれません。一人息子の「ジゾウ」には少しばかり発達に問題があるし、同居する義父(要介護2)についてはもちろん大変です。
外で介助をしている私は「可哀想に」という目で見られることが少なくないし、家族の問題は挙げればキリがありません。精神的な支えになってくれているNOVEL DAYSにもログインすらできない日があるし、これのどこがハッピーなんだって言われちゃうかも。
それでも。
本人はそんなに惨めでもつらいとも思っていないのです。自分は割と耐えられる方じゃないかとさえ思っています。
たぶんそれは、ハッピーエンドの先を生きているから。夫のK君と連携プレーができているから。
愛さえあれば、と言いたいところですが、今の時代は「愛」という言葉にも要注意。使い方を一歩間違えば「やりがい搾取」のブラック企業ならぬ、家庭内の「愛の搾取」がいくらでもできちゃいます。
お嫁さん
もしもここに、不当な扱いを受けている人がいたら、決して折れることなく、毅然と対処して下さいね。離婚を勧めているわけじゃありません。大切なパートナーとこれからも楽しく生きていくために「微調整」も必要なんじゃない?っていう話。愛しているからこそ、がつんと言わねばならぬ時もあります。
人生には多くの難敵が立ちはだかっていて、お金の問題も、病気も、人付き合いの悩みも、それぞれ命を左右するほどの戦いです。
小さな砦に立てこもり、銃眼から外を覗き見る。敵の大軍勢が押し寄せて来ている。彼我の兵力差は一目瞭然。まもなくここは火の海になる……となったら、大変です。どんな戦い方が良いでしょう?
どうすればいいのか、なんて私にも分からない。できれば戦いたくない。時にはあえて膝を屈する、というやり方もあるかもしれない。
でもこの戦をどうしても避けることができないのなら、せめて準備は万全にしておきましょうよ。これから先、どんな敵が現れうるのか、それを知っているだけでもだいぶ違うはず。
そんなわけで、私が直面したあれこれを、人生の一ケースとして書かせて頂くことにしました。
次回はまず、私と夫のK君のなれそめ=ハッピーエンドについて。
え、そんなもの聞きたくない? ま、そう言わずにお付き合い下さい(笑)。