第28話 ハーピー

文字数 2,120文字

盗賊を気絶させて妖刀ムラマサをゲットした俺達。

「気絶させた盗賊はどうしようか?」
アリア、レイク、アキートに相談。

アキート「盗賊は衛兵に突き出すと、褒賞金が貰えます。町に連れていくのが手間ですが、ヒロト様は収納出来るのでしょう。奴隷として売るのでその代金も貰えます。」

「ふむ。それはいいね。盗賊の装備や盗まれた物の扱いはどうなるの?」
アキート「盗賊を退治した人に所有権が有ります。」

「じゃあ、この刀も俺が持っていてもいいんだね。」
アキート「大丈夫です。」

夜に野宿した時にでも、アジトに行って盗品等も貰ってこよう。

女王蜂(キラービークイーン)のビーを召喚。
眷属のキラービー達に気絶した盗賊達を連れて来て貰う。
盗賊を異次元収納。
ビーとキラービー達は送還。
町に向かった。

その夜は野宿となり夕食後。

「アキートさん、ちょっと盗賊のアジトに行って盗品を持ってきますね。」
アキート「え!」

レイク「まるで散歩にいくような言い方ですね。」
「散歩と変わりませんよ。」

アキート「承知しました。どうぞ行ってきてください。盗品はアキート商会に売ってくださいね。」
「ははは、心配しなくても、アキートさんしか商人の知り合いがいないので、売るときはアキート商会に売りますよ。」
アキート「宜しくお願いします。」

コボ1~コボミを召喚する。
「私がいない間は、このコボ1とコボ2が護衛を変わりますね。」
コボ1、コボ2「宜しくお願いします。」

レイクはコボ1、コボ2とゴブリンの群れ襲来時に共闘したので、顔見知りだったらしい。
レイク「コボ1さん、コボ2さんがいれば心強いですね。」

「コボ1、コボ2はコボルトの音探知、匂い探知のスキルがあるので、夜の警備には最適です。」
アキート「それは安心ですね。」

コボ1、コボ2をその場に残し、俺とコボミはアキート達から離れると、盗賊を1人異次元収納から出して、アイのスキルで魅了し盗賊のアジトを聞き出す。

イビルアイのアイが憑依しオッドアイになってから、そのままの状態でいるけど、違和感がなくなってきた。アイのスキルをまるで自分のスキルのように自由自在に使える。

「ライゾウ、俺達を乗せて飛べるかい?」
ライゾウ「おう!飛べるぞ。」
ライゾウの身体が大きくなった。
俺は盗賊を抱え飛翔しライゾウの背中に飛び乗る。
コボミも跳躍し俺の後ろに乗った。
盗賊のアジトに向かう。

アジトの洞窟近くに着陸し様子を窺う。
コボミ「入口に二人見張りがいます。他に匂いはありません。」
盗賊が2人見張りに立っていた。

「コボミ、アジトの制圧を頼むよ。」
コボミ「承知しました。」

コボミはコボルトアサシンに進化していた。
闇魔法のスキルも取得し、今回の対応にはうってつけだ。

コボミは闇に溶け込むようにいなくなる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

暫くすると、コボミが戻ってきた。

コボミ「任務完了しました。見張りの2人とアジト内の5人を無効化しましたが、捕らわれている魔物がいました。」
「有難う。助かったよ。」

コボミの頭をなでなでした。
コボミは嬉しそうにしている。
捕らわれた魔物?まあ確認してみよう。

コボミに先導して貰い、アジト内に入った。

各部屋を回って、目ぼしい金目の物や武器防具等、また無効化した盗賊達を異次元収納していく。

奥の部屋に入ると檻がありハーピーが捕らわれていた。
「しくしく」泣いている。
ハーピー「出してー。助けてー。」

ハーピー。
少女の顔と身体。背中に鷲の羽。
褐色の短い髪、褐色のつぶらな眼。
人間だと10才くらいの幼い顔。
背中側は褐色の羽毛に覆われるている。
両手があり肘より先が鷲の足の様になっている。
指は5本あり爪が鋭い。
腕輪をしている。
鑑定したら魔法阻害の腕輪だった。
膝より下が鷲の足。裸!。
服を何とかしなきゃ。

ハーピーを鑑定。
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名前:なし
種族:ハーピー
性別:♀
レベル:15
HP:50/120
MP:10/150
スキル:
 飛翔
 風魔法(LV3)
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当然眷属にしますよ。しますとも。
「テイム!」
<ハーピーをテイムしました。>

「俺はヒロト、宜しく。君の名前はハピにします。今助けるねー。」
ハピ「え、え、有難うございます。宜しくお願いします。」

鍵を探すのが面倒だったので、
(ムラマサ、檻は斬れるか?)
ムラマサ(問題ござらぬ。)

ムラマサの柄に右手をかけると、ムラマサが俺に憑依し身体中に力が溢れてくる。

フッと力が抜けたと思ったら、いつの間にか抜刀し横に薙ぎ払っていた。

(ムラマサ、居合も出来るんだね。流石です。)
ムラマサ(大したことはないでござる。)

檻の鉄格子が切断されたのでハーピーが檻から出てきた。
ハピ「わーん。」
泣きながら抱きついてきたので、よしよしして、腕輪を外す。

良し、野営地に戻るか。
とりあえずハピはコボミに預けて一緒に送還。
転移で野営地に戻る。
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登場人物紹介

佐藤 大翔(サトウ ヒロト)年齢35歳。

異世界転移後は見た目14歳ぐらい。

淡々と物事を進めるタイプ。

女性に言いたい事を言えない。

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