第73話 エルダーリッチ
文字数 2,527文字
いつもの城のリビングにいつものメンバーでのんびりしている。
そこにルシーが数日ぶりに帰って来た。
ルシー「ただいま。」
「ルシー、お帰り。良い人はスカウト出来たかい?」
ルシー「飛びっきりの奴等を連れて来たわよ。」
「おお!楽しみだ。」
「早速、ルシーの勧誘の報告を聞こうか。」
ルシーは一人で立っている。
他に誰もいない。
ルシー「連れて来た4名をご紹介します。全員オニバルと同様に私に従属していないので、お気に召したら眷属化してください。」
ルシー「まず一人目、エルダーリッチのデルガ。」
ハク「デ、デルガ・・・。闇の王!」
ルシーの右前の足元に転移魔方陣が現れる。
不気味な魔力が当たり一面に立ち込める。
息苦しいまでの濃厚な魔力。
リザとコボミが俺の前に出て身構える。
リザは半ドラゴン状態。
形は人化だが、肌は龍の鱗。龍の瞳。
鋭い牙。アダマンタイトの盾を構える。
コボミはスキュラ形態に変わった。
ほぼ臨戦状態。
ハクは腕を組んで訝し気に睨む。
アリアが震えて、ハピに抱き付く。
ハピはセイレーンクイーンに、スパはアラクネクイーンに変化して身構える。
ライゾウが唸 る。
スラオは光魔法の魔力を纏った。
ムラマサも魔力を纏い、ムラマサの魔力が俺を覆う。
レイはきょとんとしている。
ぼーっとしているのか?
平常通りだな。
全く危機感はなさそう。
流石 精霊王、魔力の影響も微々たるものなんだろうな。
リザ「主様、少しお下がり下さい。」
リザは更に半歩前に出る。
ルシー「心配は御無用です。
ヒロト様は私の夫。
害する事はあり得ません。
デルガは、私ほど魔力制御が上手くないので押さえきれないだけ。
ヒロト様の眷属になれば魔力制御力も倍になるので押さえられます。
ヒロト様にキズひとつでもつけようものなら、私が瞬殺して消し去ります。
分かってるよね!」
最後の一言は連れて来た4名に言ったようだ。
一瞬ルシーの殺気が見えた。
・・・気がする。
不死王も普通にしてると魔力と邪気で周りにダメージがあったから、強い奴らは存在するだけで弱い者達は倒れちゃうな。
こいつも相当強いんだろうね。
ハピが『聖なる詩』を口ずさむ。
禍々 しい魔力が少し和 らいだ気がする。
レイは状況をやっと分かったみたい。
レイが何かした?・・・よね。
俺を後ろから優しく抱き締める。
清らかな精霊力が俺と妻達を包む。
濃厚で禍々しい魔力は感じなくなった。
ハピは口ずさむ事を止めた。
レイ「心配ない、大丈夫。」
「レイ有難う。みんなも有難う。」
レイの精霊力は安らぐわ。
ルシー「レイ、流石 精霊王だね。有難う。」
魔方陣の中央に影が見えた。
漆黒のローブが頭から少しづつ見え始める。
骸骨の顔が見える。人間の頭蓋骨。
目の部分は暗い闇。
その中に深紅の鈍い光。
首から下は服を着てる。
詰襟。漆黒の司祭の服。
首から胸にかけて色とりどりの宝玉が繋がりかかっている。
漆黒のローブの中に見える司祭の服には禍々しい模様が薄ら見え隠れする。
手にはピッタリフィットの革の黒い手袋。
その上から指輪が沢山。
色とりどりの宝石付いている。
足はこれも漆黒のブーツ。
手にはいつの間にか杖がある。
長い金属製オリハルコンかヒヒイロカネか。
妖しい金属の光沢。
黒い蛇が巻き付いてる。蛇の目は赤い宝石。
蛇の口には牙。宝玉を咥えている。
蛇から蝙蝠の羽が生えている。
デルガは闇の中から聞こえる様な、太く低音の声で喋り出した。
けして滑舌が良い訳ではないが、ハッキリと音が届く。
デルガ「深淵の樹海を統べる、樹海の王ヒロト様。
初めて御目にかかります。
エルダーリッチのデルガと申します。
魔力制御が上手くなく。
ご不便をおかけしました。
精霊王様、御配慮痛み入ります。
この大陸の遥かな地下にある拠点の城からまいりました。
千年ほど前に先代の不死王様が御隠れになるまで、弟子として従っておりました。
その後、闇の王と言われた事もございますが、今はただのエルダーリッチでございます。
この度は、お会いいただき有難う御座います。
私はしがない死霊魔法の使い手ですが、八百年ほど前に気紛れに国を作ったことが有ります。
その時の人材を死霊魔法にて、アンデットとして蘇らせる事が出来ます。
また、この大陸に生存した優秀な人材も数多く同様にアンデットで蘇らせる事が出来るため、きっとお役に立てると確信しております。
また、数百万の戦力となるアンデットの魔物を使役する事が出来ます。
どうか配下の末席に加えていただきますようお願い致します。」
こいつ言ってる事が本当なら凄過ぎ!
(ハク、闇の王って何?)
ハク(何百年か前に大陸を席巻したアンデットの王よ。闇魔法と死霊魔法を極めていて数百万の軍勢を率いていたと言われているの。だけどいつの間にか居なくなったらしい。)
(ハク、ありがとう。)
何それ?一人で好き勝手出来るんじゃない。
「デルガは何故俺の配下になりたいのかな?」
デルガ「失礼を承知で言わせていただければ、この三百年ほどやることがなく、やる気もなくただ存在していただけでした。
その時、不死王様がお越しになり、今回のお話を聞きました。
大変興味深く、アンデットですが生き甲斐を見つけた気がしたのです。
不死王様とまた一緒に行動出来る事も嬉しいのです。」
ああー。飽きちゃったのね。
やりたいように出来るから、生き甲斐が無くなったんだ。
俺も気を付けなきゃ。
チートにはこんな問題があるんだね。
「なるほど、分かった。眷属として宜しく頼む。」
「テイム!」
<デルガが眷属になりました。>
デルガ「おお!これは凄い!ステータスが増加したので魔力も押さえられます。」
禍々しい濃厚な魔力は無くなった。
レイは後ろから抱き締めたままだ。
胸が背中に当たってるんですけど。
嬉しいから、いいか。
デルガに俺の妻達を紹介した。
というか、自己紹介させた。
後3人いるんでしょ。どうなるんだろう。
そこにルシーが数日ぶりに帰って来た。
ルシー「ただいま。」
「ルシー、お帰り。良い人はスカウト出来たかい?」
ルシー「飛びっきりの奴等を連れて来たわよ。」
「おお!楽しみだ。」
「早速、ルシーの勧誘の報告を聞こうか。」
ルシーは一人で立っている。
他に誰もいない。
ルシー「連れて来た4名をご紹介します。全員オニバルと同様に私に従属していないので、お気に召したら眷属化してください。」
ルシー「まず一人目、エルダーリッチのデルガ。」
ハク「デ、デルガ・・・。闇の王!」
ルシーの右前の足元に転移魔方陣が現れる。
不気味な魔力が当たり一面に立ち込める。
息苦しいまでの濃厚な魔力。
リザとコボミが俺の前に出て身構える。
リザは半ドラゴン状態。
形は人化だが、肌は龍の鱗。龍の瞳。
鋭い牙。アダマンタイトの盾を構える。
コボミはスキュラ形態に変わった。
ほぼ臨戦状態。
ハクは腕を組んで訝し気に睨む。
アリアが震えて、ハピに抱き付く。
ハピはセイレーンクイーンに、スパはアラクネクイーンに変化して身構える。
ライゾウが
スラオは光魔法の魔力を纏った。
ムラマサも魔力を纏い、ムラマサの魔力が俺を覆う。
レイはきょとんとしている。
ぼーっとしているのか?
平常通りだな。
全く危機感はなさそう。
リザ「主様、少しお下がり下さい。」
リザは更に半歩前に出る。
ルシー「心配は御無用です。
ヒロト様は私の夫。
害する事はあり得ません。
デルガは、私ほど魔力制御が上手くないので押さえきれないだけ。
ヒロト様の眷属になれば魔力制御力も倍になるので押さえられます。
ヒロト様にキズひとつでもつけようものなら、私が瞬殺して消し去ります。
分かってるよね!」
最後の一言は連れて来た4名に言ったようだ。
一瞬ルシーの殺気が見えた。
・・・気がする。
不死王も普通にしてると魔力と邪気で周りにダメージがあったから、強い奴らは存在するだけで弱い者達は倒れちゃうな。
こいつも相当強いんだろうね。
ハピが『聖なる詩』を口ずさむ。
レイは状況をやっと分かったみたい。
レイが何かした?・・・よね。
俺を後ろから優しく抱き締める。
清らかな精霊力が俺と妻達を包む。
濃厚で禍々しい魔力は感じなくなった。
ハピは口ずさむ事を止めた。
レイ「心配ない、大丈夫。」
「レイ有難う。みんなも有難う。」
レイの精霊力は安らぐわ。
ルシー「レイ、
魔方陣の中央に影が見えた。
漆黒のローブが頭から少しづつ見え始める。
骸骨の顔が見える。人間の頭蓋骨。
目の部分は暗い闇。
その中に深紅の鈍い光。
首から下は服を着てる。
詰襟。漆黒の司祭の服。
首から胸にかけて色とりどりの宝玉が繋がりかかっている。
漆黒のローブの中に見える司祭の服には禍々しい模様が薄ら見え隠れする。
手にはピッタリフィットの革の黒い手袋。
その上から指輪が沢山。
色とりどりの宝石付いている。
足はこれも漆黒のブーツ。
手にはいつの間にか杖がある。
長い金属製オリハルコンかヒヒイロカネか。
妖しい金属の光沢。
黒い蛇が巻き付いてる。蛇の目は赤い宝石。
蛇の口には牙。宝玉を咥えている。
蛇から蝙蝠の羽が生えている。
デルガは闇の中から聞こえる様な、太く低音の声で喋り出した。
けして滑舌が良い訳ではないが、ハッキリと音が届く。
デルガ「深淵の樹海を統べる、樹海の王ヒロト様。
初めて御目にかかります。
エルダーリッチのデルガと申します。
魔力制御が上手くなく。
ご不便をおかけしました。
精霊王様、御配慮痛み入ります。
この大陸の遥かな地下にある拠点の城からまいりました。
千年ほど前に先代の不死王様が御隠れになるまで、弟子として従っておりました。
その後、闇の王と言われた事もございますが、今はただのエルダーリッチでございます。
この度は、お会いいただき有難う御座います。
私はしがない死霊魔法の使い手ですが、八百年ほど前に気紛れに国を作ったことが有ります。
その時の人材を死霊魔法にて、アンデットとして蘇らせる事が出来ます。
また、この大陸に生存した優秀な人材も数多く同様にアンデットで蘇らせる事が出来るため、きっとお役に立てると確信しております。
また、数百万の戦力となるアンデットの魔物を使役する事が出来ます。
どうか配下の末席に加えていただきますようお願い致します。」
こいつ言ってる事が本当なら凄過ぎ!
(ハク、闇の王って何?)
ハク(何百年か前に大陸を席巻したアンデットの王よ。闇魔法と死霊魔法を極めていて数百万の軍勢を率いていたと言われているの。だけどいつの間にか居なくなったらしい。)
(ハク、ありがとう。)
何それ?一人で好き勝手出来るんじゃない。
「デルガは何故俺の配下になりたいのかな?」
デルガ「失礼を承知で言わせていただければ、この三百年ほどやることがなく、やる気もなくただ存在していただけでした。
その時、不死王様がお越しになり、今回のお話を聞きました。
大変興味深く、アンデットですが生き甲斐を見つけた気がしたのです。
不死王様とまた一緒に行動出来る事も嬉しいのです。」
ああー。飽きちゃったのね。
やりたいように出来るから、生き甲斐が無くなったんだ。
俺も気を付けなきゃ。
チートにはこんな問題があるんだね。
「なるほど、分かった。眷属として宜しく頼む。」
「テイム!」
<デルガが眷属になりました。>
デルガ「おお!これは凄い!ステータスが増加したので魔力も押さえられます。」
禍々しい濃厚な魔力は無くなった。
レイは後ろから抱き締めたままだ。
胸が背中に当たってるんですけど。
嬉しいから、いいか。
デルガに俺の妻達を紹介した。
というか、自己紹介させた。
後3人いるんでしょ。どうなるんだろう。