第39話 冒険者ギルドVSゴブリン軍

文字数 2,060文字

冒険者ギルドのゴブリン討伐開始の日。

斥候をだして、冒険者達が樹海に入ってきた。

俺は小蜘蛛で近くから監視。
遠目で上空から直接見る。

状況は念話で各隊長に共有。

眷属化していないリガント将軍にはリガールを、ダークエルフのグレンシーにはハピを着けた。

ガリア町から一番近いゴブリンの集落。
500のゴブリンが駐留中。
ここもダンジョン化済み。

冒険者ギルドが集落を襲う。
ゼータ「古の約定に基づき、契約を履行せよ!ゼータが望むウンディーネよ、津波で全てを洗い流せ!」
精霊の腕輪から精霊ウンディーネが登場。
ウンディーネの魔法で大津波が起きて集落が流される。

ライゾウ「酷い!こんなところで大津波を起こしたら、魔力を使いきるぞ、嫌がっている精霊に無理矢理魔法を行使させてやがる。」

ウンディーネは消耗した様子で、背中を丸めて精霊の腕輪の中に消えていった。

ライゾウ「あぁ~、精霊をこんなに酷使するなんて!」
ゴブリン達は、津波に流されて、ほとんどが倒れている。

「精霊達も助けたいね。」

冒険者A「ひゃっほー!」
冒険者たちはゴブリンを蹂躙。
倒したあと解体し、魔石を身体から切り取っていく。

冒険者A「流石災厄のゼータ、一発でゴブリンどもは壊滅だ。」
冒険者B「今まで、依頼を全く出来なかったが、今回参加して良かったぜ、稼ぎ放題だな。」
冒険者C「全くだ。」

冒険者たちが魔石をとっていると、集落の周りから不気味な足音が聞こえてきた。

冒険者C「なんだ、なんだ。」
冒険者A「罠か!」
冒険者が辺りを見回していると、
集落の周りからゴブリンが溢れてきた。
その数3000。
10倍の数に冒険者達は圧倒されていく。

その中で3人の冒険者がきた道に向かって
ゴブリンを倒しながら進んでいく。
その後をゼータもついていく。
冒険者D「ゼータさん、これはゴブリンに嵌められたな。調査不充分だ。報酬倍だぜ。」
ゼータ「うむ、分かった。どうみても3000はいる。ここは逃げるのが先決だ。」

ゼータ「古の約定に基づき、契約を履行せよ!ゼータが望むシルフよ、強風の道を作れ!」

精霊の腕輪からシルフが現れると、ゼータの前に強風が吹いて、前にいるゴブリンを飛ばしていく。

あの3人がSランク冒険者かな?

「呪文を唱えないと魔法を放てないの?」

ハク「精霊の誰になにをさせるか、指示を出しているのかな?」

ライゾウ「人間は呪文を唱えないと魔法を使えないんだよ。
精霊や魔物は呪文を唱える必要がない。
魔物は喋れないしね。」

「あちゃー。じゃあ俺がスラオやライゾウに、魔法を使って貰った時、周りの人は驚いただろうね。」

ライゾウ「そうだよ。無詠唱なんて、よっぽど高位の魔法使いしか出来ないよ。」

ゴブリンジェネラルが3匹、ゼータ達の行方を遮る。

ゴブリンジェネラルA「ここから逃げられると思うなよ。」

冒険者Dは、一瞬のうちにゴブリンジェネラルAに接近し、剣を横に薙ぎ払う。

剣がゴブリンジェネラルAの鎧脇腹部分に当たるが、剣は鎧を切れない。

ゴブリンジェネラルAが冒険者Dを袈裟斬りにした。

冒険者Eが弓でゴブリンジェネラルAを狙う。
冒険者Eの後ろの影から、ゴブリンジェネラルBが現れて、冒険者Eの胸を背中から突き刺した。
ゴブリンジェネラルB「よそ見はいけないな。」

ゼータ「古の約定に基づき、契約を履行せよ!ゼータが望むシルフよ、強風で我を吹き飛ばせ!」

ゼータは冒険者Fの背中を蹴飛ばした。
冒険者FはゴブリンジェネラルCの前に倒れた。

ゼータ「俺が逃げ切る時間を稼げ!」
冒険者F「ゼータ!待ちやがれ!」

ゼータは強風に乗ってゴブリンの包囲を抜け出した。

シルフも消耗した様子で、背中を丸めて精霊の腕輪の中に消えていった。
ゼータは来た道を走る。

俺はゼータの前に飛び降りた。

「待てよ。」
ゼータ「誰だ!・・・黒髪、オッドアイ。貴様ヒロトか?」
「ご名答。」
ゼータ「そこをどけ!」

「逃がさないよ。」
ゼータ「古の約定に基づき、契約を履行せ・・・。」

俺はムラマサを抜刀しながら横薙ぎに払い、ゼータの左腕を精霊の腕輪ごと斬り飛ばした。
返す刀でゼータを袈裟斬りにした。

精霊ウンディーネ、シルフ、サラマンダー、ノームが現れていた。
ライゾウ、レイ「「助けに来たよ。」」

ライゾウ「嫌なエルフの奴隷は、もう終わりだ。
俺と一緒に自由になろう。」

ライゾウとレイは精霊達に俺の眷属化の事を説明。

エルフの契約とは異なりレベルアップ、進化し易くなることを話した。

「強制はしない。ここから逃げるのもいいし、俺達の仲間になって一緒に戦い成長するのもいいし、あなた方の自由です。」

ウンディーネ、シルフ、サラマンダー、ノームは俺の眷属になった。

ウンディーネとシルフにMPを分配し回復するとゴブリンの集落に戻る。

次は俺達とゴブリンの戦いだ。
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登場人物紹介

佐藤 大翔(サトウ ヒロト)年齢35歳。

異世界転移後は見た目14歳ぐらい。

淡々と物事を進めるタイプ。

女性に言いたい事を言えない。

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