第64話 オーク兵の帰還と領地の改善

文字数 2,338文字

オク1から念話が入った。
オク1(ヒロト様、オーク軍兵士の眷属化を完了しました。世界樹の里は結界が張ってあり、入れないのですが、どちらに連れていけば良いでしょうか?)

入れない?四聖獣結界か。
(ちょっと待って、今朱雀をそっちに行かせる。オーク軍は朱雀の塔に住む事にする。南から来たんでしょ。朱雀の塔が一番近そうだ。)
(朱雀、そっちにオーク軍が行くから朱雀の塔に入れてね。住む場所は朱雀に一任するよ。)
朱雀(承知しました。)

セキュリティのレベルは考えて無かったな。

世界樹の里は基本的には幹部と精霊以外は入れない様にしよう。
城も同様だ。
四聖獣の塔は出入り自由。
各塔の管理はそれぞれの四聖獣に任せる。
こんな感じでいいかな。

四聖獣にこの事を伝えて運用させる事にした。

オーク達の仕事も考えないとダメだな。

アキート商会のショー会頭とヒナ、オク1を城の会議室に呼んで相談。
ショー、ヒナ、オク1は幹部なので城に入る事は可能だ。

「オーク軍の兵士の大人数を受け入れる事にした。
仕事がすぐには無いので、狩り用のダンジョンを作ろうと思う。
地下50階層で下にいくほど敵が強くなるダンジョン。
素材が高く売れる魔物と、経験値が多い魔物を優先で配置する。
素材の仕入れと訓練、レベ上げが目的だ。
世界樹をダンジョン内に置いた事でDPがたくさん入ってるみたいだし、どんどん作っても問題無いよね?」

ヒナ「全然問題無いよー。」
ショー「いいアイデアですね。是非買い取りさせてください。また儲かるなぁ。」
「冒険者ギルドみたいだね。買い取り時に税金を収めて貰う方式にしよっか。」

「ヒナ、国民からは税金って納入して貰ってるよね。」
ヒナ「うん。収益から3割り納入して貰ってる。ほぼヒロトの眷属だから滞納なーし。多く払う者多いよー。ニシシ。」

「おお!流石ヒナ。ダンジョン素材の買い取りも税金3割りで進めよう。それから、寿司食べたいよね。」
ヒナ「うんうん、食べたい食べたーい。」

「ダンジョンに海を作っちゃおう。」
ヒナ「おおお!いいねー。海水浴とか浜辺でBBQとかしたーい。」
「いいね。マグロや鮭等、寿司ネタの魚介類を中心にDPで交換してダンジョンの海に放そう。船を作って漁師も必要だね。
オク1、オークの適正を考えて配置してね。」
オク1「承知しました。」

ショー「凄く良い話です。この辺りは海が無く輸送の時間も掛かるため、魚は干物等しか入って来ません。新鮮な魚介類を販売出来る事は夢のようです。」
「ヒナ、狩り用のダンジョンも海のダンジョンでも魔物や魚は自動発生もできるんでしょ?」
ヒナ「出来る出来るー。」

ショー「海を作れるとは驚きです。海水があるのなら、塩も作れるのでは?」
「おお!そうだね。流石ショー、ちょっと塩作りにも挑戦してみよう。経験者を探して、領地内に経験者がいない場合は招聘する方向で頼むよ。」
ショー「承知しました。探してみます。」

「現在、税金の使い道って軍備ぐらいかな?
公共事業はダンジョンでやってるし。」
ヒナ「そうだねー。」

「学校を作りたいと思ってる。
今後人間と共存していく事を考えると、計算と読み書きくらいみんな出来た方が良い。」
ヒナ「学校かー。校舎はダンジョンとしても、先生が必要だねー。」

「そうそう。ホムンクルスに先生をお願い出来るかな?
始めはホムンクルスに先生をして貰う。後々は覚えた人の中から先生が出来るようになるといいね。」
ヒナ「ホムンクルスなら先生を出来ると思うよー。
四則演算と読み書きだけでしょ。」
「うん、それで進めよう。」

その時、ルシーから念話が入った。
ルシー(ただいま。世界樹の里の周りが塀に囲われていて、一族の者が入れないんだけど。これってもしかしたら四聖獣結界?)
(お帰り!そうだよ。一族の人達は北側にいるよね。)

ルシー(うん。目の前に黒い塔があるわ。)
(その塔は『玄武の塔』と言う名前なんだけど、その塔に一族の人は住んで貰ってね。出入り自由だから入れるはず。屋上に玄武がいるから、念話で会話して住む場所等の詳細を詰めてね。落ち着いたらこっちにおいで。)
ルシー(分かった、またあとでね。)

「ヒナ、ショー、オク1、会議はこの辺で終了だ。
各自今の事案を実行しよう。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

城のリビングでのんびりしてると、ルシーから念話が入った。
リビングには婚約者達が一緒にいる。
アリアがお茶を入れてる。

俺の右に人化のハク。
左に人化のレイ。

俺の座ってるソファーのクッションにスラオ。
無理矢理やらせてないよ。
本人の希望です。
しかしスラオクッションは低反発、全体で負荷を分散するので座り心地は最高です。

あと部屋にいるのは、ヒナ、リザ、コボミ、ハピ、ライゾウ。
スパは部屋のどこかにいるはず。いると思う。
呼ぶとシュタッと現れる。

ルシー(こっちは落ち着いたよ。一族の代表数名に挨拶をさせたいんだけど、城の中に入れてもらえないかな?)
(う~ん。ちょっと待って。)

「ヒナ、玄武の塔に謁見の間を作って。」
ヒナ「はいよー。」

「あ、今後の事があるので他の塔にも作っておこう。」
ヒナ「オーケー。」

「作る前に各四聖獣に断ってね。」
ヒナ「あ、もう作っちゃった。えへ。」

「事後報告だ。」
ヒナ「あい。」

ヒナは四聖獣と念話しているようだ。
ヒナ「報告したよ。問題は無いって。」
「了解。」

(ルシー、玄武の塔に謁見の間を作ったので、そこで謁見しよう。準備が出来たら呼ぶよ。)
ルシー(承知しました。)
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登場人物紹介

佐藤 大翔(サトウ ヒロト)年齢35歳。

異世界転移後は見た目14歳ぐらい。

淡々と物事を進めるタイプ。

女性に言いたい事を言えない。

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