出版は？
文字数 1,261文字
着替えて、カウンターの中に入ってくる女神ちゃん
ここは、ガールズバーだったらしい？
バッカスさんはお酒の神だけど、女神ちゃんは再生の女神だったな、名前はあるのかい？
ええ、あるわ「イナンナ」よ
ほう、確かに再生神だね、なかなか面白い設定だな（笑）
（設定じゃないのだけど・・）女神＆バッカス
なにか飲む？
もう飲んでるよ、じゃあつまみをもらおうか
そこへ鎌出が現れた
カランカラン・・・
うー、残業で遅れてしまった・・
おう鎌出！来たか、先に始めてるぞ
（隣に座る鎌出）
ふー、女神ちゃんボクにもビールを一つ、グラスで
わかったわ！ビール、中ジョッキで頂きましたー
と言って、自分でビールをサーバーから注ぐ女神ちゃん、
それくらいはできるらしい、難しいカクテルはバッカスさんに頼むけど
（こらー！って、まあ今回はビールで変わってないからいいや、それより・・）
直さん、やはりまた現れましたね
お前が呼んだんだろ？
まあそうですけど、実は自動召喚なんですよ
毎回、同じ夢を見るのはそういうわけか？
（夢じゃないけどね）鎌出＆女神
もう、それで良いです・・（あきらめ顔の鎌出）
ところで、物語のアイディアやその出し方とかはどうなったんです？
うっ！まだ覚えていたか・・（汗）
それが重要でしょ（忘れてたな！）
じゃあ、なんとなくだけど「続シンバシブレスト」では”小説の書き方”ではなく、
”ネタやアイディア出しのヒント” を独断と偏見で考えてみたいと思う
それですよ！それが聞きたかったことなんですよ
・・しかしだな、そもそも出版は斜陽産業だぞ、出版の未来は暗いのだぞ！そんな世界に入って、いったいどうするつもりだ？
そんなことはありません！出版は不滅です、輝いています！（力強く言う鎌出）
（その自信はどこからくるんだよ？）
いや、例え万が一デビューできたとしてもだ、その時は嬉しいのだろうけど、その後はどうするつもりだ？
その後？
おまえ？ひょっとして1回賞取って書籍化したら「先生」「せんせい」とチヤホヤされて、印税がっぽり、ウハウハやでー、とか思ってるんじゃないだろうな？
えっ・・いや、ちょっと、そんな気もなきにしもあらず・・かも（慌てる鎌出）
・・・（汗）
直さんは鎌出の肩に両手をおき・・・
あのな、夢をめぐらせるのはかまわんが、デビューした後、
だいたいどうなるかは座談会読めばわかるだろ？
はあ？
輝くのは一握り、ほんの少数なんだよ。芥川・直木賞作家は毎年出るが、ソレがアレなら今ごろ
そ、そういえばそうですね⁉
世界の３大ボンビー(貧乏)職業は「売れない役者、食えない作家、誰も見ないユーチューバー」だぞ！
ユーチューバーは最近だが、前２つは昔からある貧乏の
（何を怒っているのかな？）
座談会で議論するほど悩んでるだろ、それが現実なんだよ、幸せな夢は眠っているときだけ見ようぜ
うー・・・
