バッカス神
文字数 1,422文字
『女神Bar』のカウンター席、目の前にはワインの入ったグラスがある。
皆さん、まだ来られていないようですね
横から男性の声がした、見ると長身で白髪の年配男性がカウンターの
そういって直さんは、キープボトルからワインを1つのグラスに注ぎ、差し出した。
そこへ、女神ちゃんが慌ただしく入ってきた
バタン、カランカラン・・・
・・と、直さんをジト目で見る女神
女神はプイッ、とそっぽを向くと、ロッカー室の方へ行ってしまった。
その通りです。マスコミに限らずどんな職場にも感じ悪い人は居ますよね、でもオレはむしろ、こわい先輩は最初からこわい方が良い。
4月の新人研修中は人当たりの良い先輩と思っていたのに、じょじょに本性を表し、所属が決まると鬼コワ上司に変身する人ほど酷いものはない、新人だってかわいそうだ
だからオレは始めから
そう思いながら、バッカスは黙ってグラスを磨くのであった。
~つづく~