第4話 センターでも保健室登校~おまえこういうの好みなの?~

文字数 753文字

州国運営の脳機能研究センターは郊外の種原山自然公園内にある。

シナモン、ナツメグ、カルダモンはセンター内に併設されている寮に住むことにした。


センターは家から通える距離だったが、3人とも貧困家庭、三食ついて衛生的な寮の方が格段に生活レベルが向上するからだ。


シナモンは性的サイコパスに襲われて以来、悪夢を見てしまうため、夜眠れなくなっていた。

そのため、日中ウトウトすることが多く、高校では保健室登校の常連に。

保健室には馴染みのカルダモンがいるので、安心して眠れるのだ。

センターに来ても、授業中に眠くなるのは一緒だった~

どこでもやっぱり保健室が一番落ち着くね!

そうだな! アタシもSNSバトルは深夜白熱するから、昼間は寝ておかないと。
それにここの保健室はとってもキレイだし、サフラン先生とボディ・ガード兼マスコットのグリズリー君も優しいからよかった~
二人ともすぐにイチャイチャしながら種原山に薬草摘みに行っちゃうから、鬱陶しくなくていいよな。


あの苦い薬湯っていうの? サフラン先生が入れてくれるお茶、あれだけは勘弁してもらいたいけど。

最初、グリズリー君を見たときは大きくてびっくりしたけど、すっごくいい子だった~(あくび)

じゃあ、おやすみなさい……

(あくび)……おやすみ……
仕切りのカーテンを閉めて、熟睡する2人。
少しして小さくカーテンが揺れる。


そーっとカーテンの隙間から、シナモンのベッドを覗き込む男子2名。

(小声で)いたいた。この子だよ。
おまえこういうの好みなの?
赤ちゃんみたいな顔で寝ているだろ?

(それがなんとも可愛い……)

見るからにバカ面じゃん。
ひでえな。この子最近移籍してきたんだけど、ずっと保健室に入り浸っているんだ。

なんかやりたい放題?(笑)

物音でシナモンが目を覚ます。
やっっ! 誰!?
(あ、まずい)
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