第27話 サイコパス医師の言うことにゃ

文字数 786文字

現場研修で経験を積んでは給付金を受け取り、少しずつレベルアップを図っていったFチームのメンバー。


今日の任務は、『ツクシセントラル・ガンセンター』で多発している、事故とも事件とも寿命ともつかない患者の不審死の原因究明だった。


カルダモンがアミーゴと鬼女を駆使し、クローブが病院のシステムにダイブし、麻酔科医ムスカリの犯行と突きとめた。


病院の1階ロビーのソファーに座る白衣のムスカリ。腕組みをしてため息をつく。

私になんの用?
なんだよ、女かよ。サッサと終わらせて帰ろうぜ。
アンタか、サイコパスの医者ってヤツは。

面倒だから、この病院ごと更地(さらち)にしちゃう?

私が攻撃対象?


残念ね。私はあなた達を思って高齢者を間引きしていたのに。

間引き?


アンタは単なる殺人鬼だろ?

冷静になりなさい。

あなた達が成人した頃、老害達はお荷物になるわよ。

ましてや高額の医療費がかかる透析中や高齢者の患者なんて、金食い虫もいいとこ。


それに私は、彼らを苦しみから解放させてあげているのよ。

クローブ、本当なの?
一理ある。

確かにこのままいくと、私達の税金負担は大変な額になるの。

マジ?
迷うなおまえら!


こいつのスキルはまだ掴めていない、油断するな!

私達これからバイトが入っているのよ。

このままヤツごと隣接異次元に転移させる。


いくわよ、『地上げ(ソリューション)』!

妙な構えをとるムスカリ医師に、ナツメグが反応する。
私がしんがりをとるから、シナモンは一旦下がって!


ヤツの攻撃を遮断する。

ナツメグはムスカリ医師と目が合ってしまう。

そのまま金縛り状態になるナツメグ。


その隙にコウジが『地盤沈下』でムスカリ医師に重力をかけ、腹ばいにさせ身動きできないよう拘束。

運営に通報した。

ナツメグ!! 大丈夫!??
……ちょっとクラクラするけど、問題ない。
今日のバイトは休みなよ。私が親方に言っておくから。


じゃ、男子、後片付けよろしく!

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