第26話 実習現場 ツワブキ工業団地

文字数 759文字

現場に着いたメンバー達。

サンショウがステルスドローンを飛ばし、偵察する。


一際ジメジメとしてドブ臭く静電気を放つ場所を感知。その天井に、OLの生霊が絡みついていた。


サンショウの可視化モニターをみんなで覗き込む。

うわっ!

ヌメヌメして真ダコみたいだな。

アミーゴ達が調べてくれたぜ。


このOLさんは上司と不倫していて捨てられたんだ。

ショボい現場。くだらねえ。
その上司がけっこう酷いヤツみたいだぜ。


上司の立場を利用して、無理矢理関係をもたせてさ、もう2回子どもを堕ろさせている。

びっくりして固まるシナモン。


フツフツと怒り出すナツメグとクローブ。

その上司は去勢した方がいいな。
え?

あ、そうね、その方がいいわ、本人のためよ。

おまえら、こえーよ。


ちょん切るのかよ。

(赤くなりながら)

実際に切るわけじゃないよ!


乱暴をしようとすると、神経が遮断されるようにするんだよ!

そのバカデカハサミで、細かい外科手術みたいなことできるわけねえだろ……
ナツメグ、上司の件は大丈夫。


鬼女のスネーク部隊に、上司の悪行を晒させているから。

じゃあ、スリーパースイーパー、クロスハリカエ、いっちゃいますか!!
そう言うとシナモンは、いつの間にか手にしていたホースで、思いっきり水を噴射して生霊を洗い流す。


そのあと、ペタペタと空間を補正し、場所の記憶を塗り替え、まっさらにしていく。

完了!
そのとき、ずっと目を閉じていたクローブも呟く。
私も完了。
どうした、クローブ。
ダイブして、この会社の人事に潜り操作してきた。


来月、三依市の雲間境温泉支店に欠員が出る。このOLさんはそこに転勤よ。

のどかな温泉のある地方でゆっくり心を癒やしたらいいと思う。

田舎だけど良い場所みたいだから。

すごいクローブ!


アフターケアもばっちりだね。

うん。レアスキルだ。
恥ずかしそうに頬を染めるクローブ。
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