第48話:義理の兄の病状悪化

文字数 2,445文字

 2016年になり亡き木島輝彦さんの死亡保険の1千万円が入り木島葉子さんの資産が3200万円となり年金額も遺族年金となった。そこで暖かくなり始めた3月3日の10時お茶の時間に犬山夫妻と吉田夫妻の4人と木島葉子さんの5人で4月に沖縄旅行に行きませんかと木島葉子さんが言い、私が全額支払いますと言った。今迄、お世話になった恩返しですと言うので犬山重臣、それ良いねと言った。

 どうせなら良いホテルに泊まりたいと言うので、それなら名護のブセナテラスと北谷のザ・ビーチタワーだと言い2泊ずつ4泊でどうでしょうかと言った。100万円で大丈夫ですよねというので大丈夫でしょうと言った。そして犬山夫妻のマイレージを利用して無料で5人分の航空券を手配し、レンタカーを借りて豪華ホテルに宿泊する計画をたてた。4月1日出発で5日に帰ってくるプランとなった。

 4月1日、朝5時に起き、すぐ車で成田へ5時45分について7時の飛行機で、那覇に9時半に着きレンタカーを借りて名護のブセナテラスへ向かい11時頃到着し、チェックインをすませて昼食をとりに行き、その後ホテルの回りの海岸を散歩した。その後、少し仮眠して室内プールで泳いだり途中で買ってきた泡盛で、乾杯して夕食のレストランへ行き、食べてから、また部屋で飲み直して眠くなった人から部屋に戻り寝た。

 部屋は犬山夫妻と木島葉子さんが同室で吉田夫妻が1部屋とした。翌日、各自で女性達はエステへ犬山重臣はカヤックにのって大はしゃぎしていた。その晩も泡盛を飲んで早めに寝た。翌日は沖縄を南下して北谷のザ・ビーチタワーにチェックインして、上層階の海側の部屋へ行き、沖縄の海を一望した。途中で、酒とつまみを買ってきて、今晩も、飲む事にした。

 このホテルの最大の特徴は沖縄では珍しい天然温泉でナトリウム−炭酸水素塩温泉と書いてあった。温泉を利用したヒーリングプールは温泉を使ったプールで気持ちよく、ゆっくりと泳ぐことが出来て気分爽快だった。その後、夕飯をとってからホテルのリラクゼーション施設へ行き、優雅な気分でマッサージが出来るというので、3人の女性達が利用したのは言うまでもない。

 その後、部屋に戻り、個々に好きな、お酒を選んで、飲み始め、夜遅くまで話を続けて眠たくなった順にベッドに入り寝た。今日は、近くの北谷のアメリカンビレッジのサンセットビーチを散歩して大きな観覧車に乗って遊んだ。昼食は沖縄食堂でチャンプルーや沖縄そばをいただいた。その後、お土産を買って、歩いて直ぐのビーチ・タワーホテルに帰った。

 そして夕食前に帰り支度をして、夕食に出かけ帰ってきて部屋で今後の将来の話や、もろもろの話をして過ごし、夜が更け、床に入った。翌朝、7時に集合してチェックアウトして8時前にホテルを出て2016年4月5日9時頃に空港でレンタカーを返して11時の羽田行きの便で13時半に到着し家に帰った。

 飛行機代が犬山夫妻のマイレージを利用して無料だったので4泊の宿泊代だけだったので12万円ですんだ。レンタカー代は犬山夫妻が支払うと言うことで豪華なホテルの4泊分を料金を木島葉子さんに支払ってもらった。そうして楽しい想い出も作り旦那さんを亡くした木島葉子さんも、徐々に明るさを取り戻した。

 しかし2016年4月14日夕食を終えてリビングでくつろいでテレビを見ていた21時26分、テレビ画面に緊急地震速報が出て熊本で大きな地震が起きたとの報道が出てNHKで地震の様子の放送を見ると東日本大震災を越えるような震度で、あの有名な熊本城が崩れる場面が映り、東日本大震災の時の光景が目に浮かび大きな恐怖を覚えた。

 その後、4月16日にも震度7の大きな地震が再度発生して熊本と福岡との交通網が寸断され孤立し大分県でも大きな震度を感じ大きな被害が出た。また、大きな土砂災害が南阿蘇村付近で集中して起きて東海大学の学生アパートも崩壊して死者が出た。特に被害が長期化したのは水道で震災後、約1ケ月した5月14日時点でも2700戸で断水していた。

 その他、熊本付近にある大企業の工場も操業停止に追い込まれ、その後、商品を作れなくなり、その影響が、全国の消費者に影響を与えた。そして夏も怖くて遠出できずに東京でエアコンをかけて過ごした。この地震以来、九州の観光が減り景気が落ち込んでしまった。10月になり以前から病弱だった吉田和子さん旦那の吉田良介さんが体調不良を訴えた。

 10月6日近くの開業医さんで診察を受け紹介状をもらい東海大学東京病院を受診。東海大学で3日間入院して精密検査を受け肺機能が落ちていて息苦しい事がわかり酸素吸入を受けた。犬山重臣と姉の吉田和子が吉田良介さんの病室で待っていると先生に呼ばれて洋介さんの病気の説明を受けると病名はCOPDで長年の喫煙により肺胞が壊れ呼吸しにくくなる病気。

 最近、一時的に呼吸困難、せき、たんなどの症状が悪化したと思われると言った。とりあえず状況が回復するまで入院で1週間、長くても10日で退院できると言い、その後退院しても薬物療法と家庭で持続的に酸素を吸入する在宅酸素療法が必要だと言った。そして10月16日に病院を退院して連絡していた業者が液体酸素の装置を持って来た。

 自分の部屋に液体酸素装置の親機を置いてリビングで食事する時など子機を使う様にした。そして薬を服用しながら酸素吸入で以前に比べ顔色も良くなり回復したようだ。2016年12月となり12月24日のクリスマスパーティーになり、この家の住人で一番若い犬山良男の長女犬山範子も小学2年生になり、お兄ちゃんの寛太と一緒に近くの西原小学校へ通っていた。

 和子の手作りのクリスマスケーキに苺をのせる手伝いをした。その後、小さなローソクを立てて火をつけてリビングの電気を消してメリークリスマスと言って、みんなでローソクの火を消しクリスマスを祝った。
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