第34話:共同生活と大きな物置設置

文字数 2,583文字

 和室に布団を敷き終えた頃、淑子さんが風呂から上がり和子さんが風呂に入り少しして出て来て服を着てから、また風呂場へ行くので何をしに行くのですかと淑子さんが聞くと風呂から上がったら風呂と風呂場を洗うのさと言い手際よく洗ってきた。洗っておけば、明日、直ぐに風呂を沸かせるって分けさ、今日の仕事は今日のうちに終えておくのは当たり前の事さと話すと淑子さんが、なーる程と言うと、みんなで大笑いした。

 そして床について引越の疲れもあって熟睡し、翌朝、7時頃に犬山重臣と淑子さんが起きてくると既に和子さんが起きていて持参した大きなポットに、お湯を沸かして洗濯機を回し始めて洗濯をはじめた。そして起きてきた淑子さんに、あなた方は珈琲を飲むかいと聞くのでハイと答えると、とっておきの珈琲を入れるから待ってなと言った。

 珈琲ミルに豆を入れて引いて持参したドリップにひいた豆を入れて小さくて口の小さなヤカンにお湯を入れて、火をつけて少しして、お湯を少し回しながら入れて次に、もう一度、ゆっくりとなぞるように湯を注ぐと珈琲の細かい豆が盛り上がって良い臭いがしてきた。約1分、置いてから、お湯を注ぎ込み、8分ほどで硝子容器がいっぱいになると、お湯でお暖めた珈琲カップに注ぎ込んで4人に分けた。ミルクかアイスか、ご自由にどうぞと出した。

 それを見ていた淑子さんが、すごいですねと言うと和子さんが珈琲は大好きで毎日欠かさず、飲むんですとうれしそうに言った。淑子さんが珈琲を飲むと、ほんとに美味しい、すごいと言うと、ちょっと苦めが、好きなのでと言うと、淑子さんがコクがあって上品な苦味があり色も深くて美味しいと喜んだ。すると淑子さんがクッキーの缶を空けて皿にのせて持って来て召し上がれと言った。

 それぞれ手にとって食べると珈琲に合うねと和子さんが言うと確かに美味しいと言った。珈琲タイムが終わると洗濯をして洗濯干し場は、どこにしたら良いと聞くと淑子さんが、わからないというと勝手にやって良いかと聞くと、どうぞと答えたので持って来た洗濯掛け用の道具を開いて洗濯物を洋室の日当たりの良さそうな所に干し始め、やがて全ての洗濯物を干し終えた。

 その後、お茶を入れて今度は和子さんの持って来たお茶菓子いれから、おせんべいを取り出し、みんなに召し上がれと出すと淑子さんが珍らしそうに醤油せんべいを食べると香ばしくて美味しいと言い、塩味、ざらめの付いた甘いパイもあるよと言うと、それらも食べて美味しいと言った。運動しても、すぐ、お茶して、せんべいを食べるからちっとも痩せない、大笑いしてる姿を見て淑子さんが、お姉さんて、たくましい援軍だわと笑いながら言った。

 そうして、みんなが、それぞれのペースで生活をはじめた。そして昼食をとって、その後、買い物に淑子さんと和子さんが出かけて帰って来て夕食を作り始めた時に各人に好き嫌いはと聞きメモしていた。暖かくなった2008年4月20日に木下貴子さんから今日11時頃、家に来ると電話が入り、その後、家に帰ってきた。

 そして犬山重臣が帰って来た木下貴子さんに姉の吉田和子と旦那さんの吉田良介さんを紹介した。すると木下貴子さんが話は聞きましたが、お姉様には炊事、洗濯、掃除をしていただいて、ほんとにありがとうございますと言った。いいえ、とんでもございません、こちらこそ、お世話にばっかりなって恐縮ですと言った。和子さんが、お茶とお茶菓子のせんべいを出してくるとあら懐かしいわと言って手にとって食べ始めた。

 すると、私、本当は、おせんべい大好きなんですが、亡くなった主人がビスケット、クッキー、ケーキと洋風なものが好きで食べなくなってしまったのよと言った。私の母が、せんべい好きだったので本当は大好きなのと笑った。その後、ちょっと失礼して料理を作りますと言って野菜と豚肉を使って手早く20分程で大皿にいっぱいの回鍋肉を作ってきて5人分の茶碗に、ごはんをよそって昼食をはじめると美味しいと言う声が聞こた。

 和子さんがネギを細かく切って中華味を使って中華スープも作り、よそって食べてもらうと本格的ねと言うとオイスターソースの使い方を知ってから中華料理が美味しく作れる様になったのですと笑いながら言った。食事を終えて木下貴子さんが犬山重臣に家の修理、管理を宜しく、お願いしますと話した。そして、
「お父さんとの思い出が詰まった、この家を末永く大事に使ってね」と言うと
「ハンカチを取り出し、涙をぬぐった」。

 わかりましたと答えると、安心したようで宜しくねと言い、家を後にして、いつもの様に下北沢駅まで送った。2008年4月22日、吉田和子さんの息子さんの吉田和彦さんから電話でゴールデンウイークに東京へ孫をつれて行きたいと連絡があった。その話を淑子さんにすると是非、お孫さんにも、お会いしたいし、ここに泊まっていただいたらと言ってくれた。

 ついでに物置、代わりになってる部屋を片付けましょうかと和子さんが提案すると是非、お願いしたいわと言った。必要なら大きな物置を買って設置してそちらに移しましょうと提案。その話を聞いていた犬山重臣が、じゃー今日、車で物置の手配をし連休までに片付けようと言った。朝食をとって10時に犬山重臣と淑子さんと和子さんの3人でホームセンターへ行き大きな物置を購入し、出来るだけ早く設置して欲しいと伝えた。

 すると店の人が工事担当者と打ち合わせ、今日、午後13時なら訪問して1時間もあれば作れると言われお願いした。その他、工具や必要な物を買いそろえて11時過ぎに家に戻り昼食を終え物置を待った。13時前にトラックとバンで業者が来て設置場所を聞いて6人の男達が出て来て手わけして2人で土台を手早く作った。4人でどんどん組み立てて2人で順番に資材を運び込み14時過ぎに完成した。

 これで良いですかと聞いてきたので了解ですと答えて伝票にサインして帰っていった。その後、4人でリビング大きな窓の所へ物置部屋の荷物を移動してホームセンターで買ってきた台車に載せて犬山重臣が運び置き場所を女性達が指示して搬入して行った。4人で手分けして16時には、ほとんど終了したが、多くのゴミが出てゴミを物置の前に置き作業が終了した。
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