第49話:木下家の改修工事と豪州旅行

文字数 2,355文字

 その他の料理は、いつもと同じ、たくさんの鶏の唐揚げでジュースやシャンパンで乾杯した。そして犬山範子ちゃんに大きくなったら何になりたいと犬山重臣が聞くとケーキ屋さんか花屋さんと答え寛太君にも聞くと父の様にサッカー選手になって海外でプレーしたいと言った。その話に拍手がわき頑張れよと声が飛んだすると範子ちゃんが今日も和子、おばさんと一緒にクリスマッスケーキを作って楽しかったと言った。

 すると偉いぞと、頭を撫でてもらった。パーティが終わり2017年を迎えた。この年、木下家の壁の塗装がはげている所が見え、以前、東日本大震災の時に修理してもらった山重工務店に電話をして、この屋敷の塗装代金を見積もりをお願いすると2017年1月10日に8人で大型ワゴン車でやってきて3人が梯子にのり屋根に上がり1時間位して降りてきた。

 残りの5人が下から壁の具合を見たり気になる所には梯子で登りチョークで印をつけた。修理ヶ所が12ヶ所で、まず、それを修理すると言い、これだけの広さだから出来るだけ安くしても400万円、12ヶ所の修理代が100万円はするだろうと言い500から700万円だと言った。それを聞いて犬山重臣が仕方ないだろうと言い正式な見積を仕事を始める前に作成して持参するように言った。

 その現場の頭領と思しき男に話すと明日、社長を呼んで来るから最終的な値段交渉をしてくれと言った。翌日、山重正吉社長が来て、これからも仕事をもらえると言う条件なら550万円で請け負うと言ったので犬山重臣は了解と言った。すると塗るペンキをカタログから見て決めおいて欲しいと言われた。まず足場を組まなければならず、いつまでかかるか連絡すると言った。

 翌日昼に電話があり1月14日足場の材料がそろうから足場の作業員4チーム8人で出来るだけ、その日のうちに足場を作ると言った。そして1月14日、朝8時半、大きなトラックとワゴン車が来て手際よく足場を作り始め、その日の午後16時半頃、大きな足場が完成した。1月15日から塗りを始め4人で1月29日まで2週間かけて終了した。

 今回は1度も雨にならずに早くできたと話してくれた。翌日、山重正吉社長がきて、できばえはどうですかと聞くので気に入ってますと答えた。数日後、550万円を山重工務店に送金した。2016年になって豪ドルが下げてるというので、日本から4人の口座から日本円を100万円ずつ毎月、オーストラリアの幸子の会社の口座に、振り込み始めた。

 そうして7月中旬までに2800万円を送金し2016年7月18日豪ドルに替え、38万豪ドルに替え、累計400万豪ドルになって2年定期6%で運用を開始した。 2016年8月22日から久しぶりにオーストラリアの幸子を訪ねると、元気そうだった。また金融業も順調なようで自分の会社で企業に融資する仕事を始めて利益を上げているようだ。

 そのため立派な豪邸を買い2人で生活をして土日は優雅にクルーザーに乗って出かけているようだった。今回は西オーストラリアのパースへ行き、きれいな町並みを見たが、市内は意外に小さく感じた。 翌日から日帰り観光の出かけロスネット島にフェリーで渡り島中を自転車で走りワジャマップ灯台、最後は、ウエストエンドまで遠のりして帰って来た。

 そして帰りのフェリーで疲れが出て、居眠りをしていた。スワン川、往復クルーズで、もしかしたらブラック・スワンが見られるかも知れないと心弾ませていたが、残念ながら見られずイルカを見られたのが良かった。往復、約3時間で珈琲、紅茶が飲み放題だった。パース最後の日の前々日にピナクルズ、サンセット&天体観測ツアーに参加した。

 早朝、ホテルに迎えに来て、まっすぐで信号のないオーストラリアらしい道路をひたすら走り250km離れた、夕方、ピナクルズ砂漠へ到着した。まるで荒野の墓標のような奇妙な岩々が立ち並ぶピナクルズ。数万年の歴史がつまったこの土地の夜は静まり返り神秘的な雰囲気になる。見晴らしもよく周囲に大きな街がないため抜群の星空を楽しむことができた。

 日本で見られる星座はオーストラリアでも見ることができるが全てが逆でオリオン座もちょっと奇妙な形に見えオリオン座が沈んでいく頃、反対の東の空には天敵のさそり座が尻尾から上る。そして北極星や北斗七星、カシオペア座などが地平線の下になるので見えない。南十字が西に傾く頃、天頂には天の川の中心部である「いて座、さそり座」が見える。

 全天を横切る天の川の星あかりでピナクルズの岩が浮かび上がり星空ショーは最高潮をとなり自分が、銀河の中にいる事を実感でき最高の天体ショーを食い入るように眺めた。帰りは疲れて爆睡状態でホテルに到着し1日十分に休息して、シドニーへ飛んだ。シドニーについて梅沢新一さんと幸子が迎えに来てくれた。

 そして彼らの豪邸に案内されて部屋を借りて、到着した日は部屋で休み、翌日、シドニー湾を出て梅沢新一さんの持つカタマラン・クルーザーヨットで1泊2日のクルーズの旅を楽しんだ、肌寒いシーズンなので暖かい格好で出かけたが、クルーザーから見るオペラハウスやハーバーブリッジがきれいだった。サーキュラーキーには豪華客船が入船して、にぎわっていた。

 帰って来てフィッシュマーケットへ行ってエビやロブスター、カニ、牡蠣を堪能した。夕方から灯りの美しいロマンチックなダーリングハーバーで飲みながら、大きなロブスターをとろけたバターにつけて食べたが、サイズも大きかったが、味も良かった。犬山重臣と淑子さんも腹いっぱい食べ満足して幸子の住む家に帰った。寝る前に犬山重臣が、もし必要になったら豪ドルを日本円にして送金して欲しいと梅沢新一さんに話すと了解しましたと言った。
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