第10話 お砂場のまほう
文字数 1,445文字
ぽーは、今日 もママを探 しながら、青い空をご機嫌 に飛んでいます。
「ふ、ふっ、ふぅーん♪」
……しばらく飛んでいると、大きな公園 が見えてきました。友達 もたくさん遊 んでいます。
「なんか、楽 しそうなことをやってるな」
公園 の中にある大きな噴水 の前では、赤いまん丸な鼻 をつけてカラフルな服 を着 た男の人が、3個 のボールを上げて頭 の上でくるくる回しています。
「うわぁ、すごい。じょうずだな」
ぽーは下におりていき、友達 と一緒 にそれを見ていました。
すると、やってきた男の子が「あっ、ピエロだ、すげえ」とさけびました。
「へぇ……、ピエロって言うんだ。かっこいいなあ」
ぽーは、ピエロが上げるカラフルなボールが、空中 でくるくる回っているのを見ていたらウズウズしてきました。
「ちょっと、触 ってみたいなあ」
そうして、空中 のボールに、ぽーはちょこんと触 ってしまいました。
すると、ピエロはボールを落 としてしまいました。
「あわわわ、ごめんなさい! ピエロさん」
ぽーは、ビックリして大慌 てです。
ところが……
「あはは、ピエロがしっぱいしたぞ」
友達 は、みんな笑 っています。
ピエロも舌 をペロっとだして、楽 しそうに踊 っています。
「ん……? なんだか、だいじょうぶそうだぞ。よかった♪」
ぽーは、ホッとしています。
ぽーが、そのまま公園 を飛んでいると、砂場 で一人の小さな男の子が遊 んでいました。
「早く、ママ帰 ってこないかなぁ」
どうやら、男の子はママを待 っているようです。
「すっごい、大きな山!」
ぽーは、男の子が砂 で作 った山にビックリしています。
「なんか、こないだ見た『富士山 』にそっくりだな」
「ヨイショ ヨイショ」
男の子は、山にトンネルを作 っています。
「……このあたりが、火口 だったな」
「ここに、雲があって……」
ぽーは、男の子が砂 で作 った山を見ながら、富士山 を思いだしていました。
――すると、その砂 の山に大きなボールが飛んできました。
「あぶない!」
ぽーは、なんとか砂 の山を守 ろうとしましたが、間 に合 いませんでした。
ドサッ!
あらら、砂 の山は壊 れてしまいました。
「あ……っ、ごめんねー」
ボールを取 りにきた男の子は、一言 謝 るとさっさと行ってしまいました。
ぐすん……
「ああ……、かわいそうに。どうしょう」
ぽーは、心配 そうに男の子を見ています。
「ママー、お仕事 から早く帰 ってきてよぉ」
男の子は泣 いてしまいました。
「どうしよう。――あっ、そうだ!」
ぽーは、なにか思いついたようです。
ぽーは砂場 に入ると、触 りたい! と思って砂 に大きな丸 を描 きました。
「……あれ? なんだろう?」
男の子は、砂場 に描 かれた丸 に気づきました。
「いつのまにか、まるが……」
そして、男の子は丸 の中 に大きな口を描 きました。
「よし、じゃあ次 はボクが」
そして、ぽーが大きな二つの目をチョンチョンと描 きます。
「うわぁ、すごい! まほうだ」
泣 いていた男の子は、大喜 び。そして、猫 の耳のような物 を丸 の上に描 きました。
「やった、やったぁ。できた!」
ぽーは、男の子のうれしそうな顔 を見てホッとしています。
「はやと、おまたせー」
そこへ、男の子のママが、手をふりながら近 づいてきました。
「あっ、ママ。いまね、お砂場 でまほうがおきたんだよ」
「そう、よかったね」
そして、男の子はママと手をつないで帰 っていきました。
「よかったね、はやとくん」
ぽーは、うれしそうに男の子を見送 っています。
カラーン♪ コローン♪ カラーン♪、コローン♪
「ふ、ふっ、ふぅーん♪」
……しばらく飛んでいると、大きな
「なんか、
「うわぁ、すごい。じょうずだな」
ぽーは下におりていき、
すると、やってきた男の子が「あっ、ピエロだ、すげえ」とさけびました。
「へぇ……、ピエロって言うんだ。かっこいいなあ」
ぽーは、ピエロが上げるカラフルなボールが、
「ちょっと、
そうして、
すると、ピエロはボールを
「あわわわ、ごめんなさい! ピエロさん」
ぽーは、ビックリして
ところが……
「あはは、ピエロがしっぱいしたぞ」
ピエロも
「ん……? なんだか、だいじょうぶそうだぞ。よかった♪」
ぽーは、ホッとしています。
ぽーが、そのまま
「早く、ママ
どうやら、男の子はママを
「すっごい、大きな山!」
ぽーは、男の子が
「なんか、こないだ見た『
「ヨイショ ヨイショ」
男の子は、山にトンネルを
「……このあたりが、
「ここに、雲があって……」
ぽーは、男の子が
――すると、その
「あぶない!」
ぽーは、なんとか
ドサッ!
あらら、
「あ……っ、ごめんねー」
ボールを
ぐすん……
「ああ……、かわいそうに。どうしょう」
ぽーは、
「ママー、お
男の子は
「どうしよう。――あっ、そうだ!」
ぽーは、なにか思いついたようです。
ぽーは
「……あれ? なんだろう?」
男の子は、
「いつのまにか、まるが……」
そして、男の子は
「よし、じゃあ
そして、ぽーが大きな二つの目をチョンチョンと
「うわぁ、すごい! まほうだ」
「やった、やったぁ。できた!」
ぽーは、男の子のうれしそうな
「はやと、おまたせー」
そこへ、男の子のママが、手をふりながら
「あっ、ママ。いまね、お
「そう、よかったね」
そして、男の子はママと手をつないで
「よかったね、はやとくん」
ぽーは、うれしそうに男の子を
カラーン♪ コローン♪ カラーン♪、コローン♪