第31話 雲の上の教会 ハルじいさんの鐘
文字数 1,599文字
カラーン♪ コローン♪ カラーン♪ コローン♪
カラーン♪ コローン♪ カラーン♪ コローン♪
……ガラン ゴロンゴロン
ガラン ガラン
「あっ、教会から鐘 の音がなってる。でも……、なんかきょうの音はへんだな」
「くうん?」
「あっ、そうだね。コロには聞こえないよね、この音」
雲の上にある、おばけの教会の鐘 の音は、おばけにしか聞こえません。
今日 は、あすかちゃんが小学校にいっている間 、ぽーはコロと公園 で遊 んでいました。
「コロ。じゃあ、そろそろかえろっか」
ちょうど、あすかちゃんも帰 ってくる時間 です。
「わん」
……そして、ぽーがコロと別 れて家に帰 ってくると、ハルじいさんが家の前で落 ち着 きなくウロウロしていました。
「どうしたの? じいちゃん」
「おお、帰 ってきたか、ぽー」
「うん」
「ワポの実を食べ終 わったら、ちょっと手伝 っておくれ」
「うん、わかった!」
ぽーは、ハルじいさんから頼 まれることはめったにないので、とてもやる気になっています。
「がんばるぞ!」
モグモグ、モグモグ、モグモグ
「こりゃ、こりゃ。そんなに慌 てなくてもよいから、ゆっくり食べなさい」
「それで、じいちゃん。なにを手伝 えばいいの?」
「おばけの教会の鐘 の調子 が悪 いらしくてな」
「そういえば……、さっきへんな音がしてたね」
「うん、そうじゃろ。それで、神父 さんから連絡 があった」
「へえ……。でも、なんでじいちゃんにれんらくがあるの?」
「実 はな、あの鐘 はわしが作ったんじゃ」
「ええっ! じいちゃん、すごいね」
「それで、ぽーにちょっと手伝 ってほしくてな」
「うん、わかった。で、なにをすればいいの?」
ぽーは、早く手伝 いたくてウズウズしています。
「ふむ……。とりあえず、教会に行ってみよう」
「わぁい。やったぁ」
ぽーは、教会に行くのは初 めてです。とてもワクワクしています。
おばけの教会は、長老の家がある大きな雲を、まっすぐ進 んだ先の、わたのようにフワフワ浮 いている雲の上にありました。
「さて、あの雲の上にあるぞ」
ぽーたちが雲の上につくと、教会が見えてきました。真 っ白 な二階建 ての建物 には長 い塔 があり、その塔 の一番上に、大きな鐘 がぶら下がっています。
ハルじいさんとぽーは、木の扉 を開 けて建物 の中に入っていきます。
建物 の中には、赤くて丸い帽子 をかぶった優 しそうな神父 がいました。
「ハルじいさん、すいませんね」
「いやいや、あの鐘 はわしの子どもみたいなものだからね。じゃあ、さっそく見させてもらおうか」
「はい、よろしくお願 いします。ん……? その子は……」
「孫のぽーじゃ」
「こ、こんにちは……」
ぽーは、神父 にドキドキしながら挨拶 をしました。
「こんにちは。ぽーくん」
そう言って、神父 はぽーに微笑 みました。
そして、ハルじいさんとぽーは、教会の二階 に上がり、そこからさらに塔 を上がっていきます。
塔 の一番上にある鐘の場所 につくと、そこには大きな金色 の鐘 がぶら下がっていました。
「ひゃあ、大きな鐘 だね」
ぽーは、ピカピカな金色 の鐘 を見てビックリしています。
「ふむ、やはりそうか……。この鐘 は、中にぶら下がったオモリが揺 れて音を出すんじゃが、鐘 をぶら下げているヒモが何本 か切れておるのぉ」
「へえ……」
「わしはこれから、これを分解 するから、ぽーは下の世界 にある『教会の倉庫 』へ行って、ヒモを取ってきてくれるかい?」
「うん、わかった!」
「そこには、見張 りがいるのじゃが……、このお札 を見せれば、ヒモと交換 してくれよう」
そう言うと、ハルじいさんは、ぽーに木の札 を渡 しました。
「このお札 の裏 に、教会の倉庫 の地図 が書いてあるからな」
「うん。じゃあ、行ってくるね」
「じゃあ、よろしくたのむぞ」
「さて……、ぽーに会 うのは久 しぶりじゃろうな」
ハルじいさんは、ポツリとそう言って、ぽーを見送 っています。
さて……、ぽーが今から行く先には、誰 かいるのでしょうか?
カラーン♪ コローン♪ カラーン♪ コローン♪
……ガラン ゴロンゴロン
ガラン ガラン
「あっ、教会から
「くうん?」
「あっ、そうだね。コロには聞こえないよね、この音」
雲の上にある、おばけの教会の
「コロ。じゃあ、そろそろかえろっか」
ちょうど、あすかちゃんも
「わん」
……そして、ぽーがコロと
「どうしたの? じいちゃん」
「おお、
「うん」
「ワポの実を食べ
「うん、わかった!」
ぽーは、ハルじいさんから
「がんばるぞ!」
モグモグ、モグモグ、モグモグ
「こりゃ、こりゃ。そんなに
「それで、じいちゃん。なにを
「おばけの教会の
「そういえば……、さっきへんな音がしてたね」
「うん、そうじゃろ。それで、
「へえ……。でも、なんでじいちゃんにれんらくがあるの?」
「
「ええっ! じいちゃん、すごいね」
「それで、ぽーにちょっと
「うん、わかった。で、なにをすればいいの?」
ぽーは、早く
「ふむ……。とりあえず、教会に行ってみよう」
「わぁい。やったぁ」
ぽーは、教会に行くのは
おばけの教会は、長老の家がある大きな雲を、まっすぐ
「さて、あの雲の上にあるぞ」
ぽーたちが雲の上につくと、教会が見えてきました。
ハルじいさんとぽーは、木の
「ハルじいさん、すいませんね」
「いやいや、あの
「はい、よろしくお
「孫のぽーじゃ」
「こ、こんにちは……」
ぽーは、
「こんにちは。ぽーくん」
そう言って、
そして、ハルじいさんとぽーは、教会の
「ひゃあ、大きな
ぽーは、ピカピカな
「ふむ、やはりそうか……。この
「へえ……」
「わしはこれから、これを
「うん、わかった!」
「そこには、
そう言うと、ハルじいさんは、ぽーに木の
「このお
「うん。じゃあ、行ってくるね」
「じゃあ、よろしくたのむぞ」
「さて……、ぽーに
ハルじいさんは、ポツリとそう言って、ぽーを
さて……、ぽーが今から行く先には、