儚げど、我は散る

文字数 138文字

 雪が降ってきた。
 もし彼らに命があるのならば、蟬より短い寿命だ。
 かるい彼らは落下の衝撃は少ないだろう。
 それでもきっと落ちると痛い。
 私の手に落ちた彼は熱い湯を浴びたように、一瞬で儚い生涯を閉じた。
 私は彼を殺めたのだろうか。
 冬の妖精たちも、そう考えるとなんだか切ない。
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