年越しうどん

文字数 137文字

 年の瀬の恒例のTVも終わった。

「じゃあ茹でるね」と彼女が台所に立つ。

 運ばれたほかほかのお椀の中身は、湯気と同様に真っ白だった。

「え?うどん?」

「うどんの年もあったって、記憶に残るでしょ」

 と彼女が笑む。

 定番よりも記憶が大事。

 来年も彼女と思い出を増やしたいと切に願う。
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