給湯室で、突然に

文字数 137文字

「私とおつきあいしてください」

 社内の高嶺の美人が、そう言ってきた。

 給湯室で湯気がもれるケトルを片手に、僕の動きは止まった。

 彼女は美しく聡明だ。

 つきあうと楽しそうだな、とふと思った。

 だが、決意の天秤は傾かなかった。

「家族を捨てる覚悟は僕にはないよ。だから、ごめんね」

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